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テレワーク需要で成長のServiceNow、2021年の日本市場「4つの注力ポイント」はDXレポート“第2版”を受けた発言も

コロナ禍でテレワークにおける業務管理や統合的なシステム管理が求められる中、成長を続けるベンダーの一つがServiceNowだ。同社は2021年の日本市場にどのような可能性を見ているのか。先日発表された「DXレポート2 (中間とりまとめ)」を受けた社長の発言も飛び出した事業戦略説明会の様子をお届けする。

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 ServiceNow Japanは2021年2月25日、報道機関向け説明会を開催し、2020年の取り組みを総括するとともに、2021年におけるビジネス戦略を発表した。登壇した執行役員社長の村瀬将思氏は、コロナ禍でも業績が堅調に伸びていることを強調。グローバルにおける2020年の売り上げが45億ドルに達したことを明らかにした。


ServiceNow Japan合同会社執行役員社長の村瀬将思氏

コロナ禍のワークフロー変革が追い風に

 説明会の冒頭、村瀬氏は2020年を振り返り、「ワークフロー変革が加速した1年だった」と総括した。ニューノーマル時代に向けて多くの企業が既存の働き方やビジネスフローを見直したことを紹介し、「これまでServiceNowは『IT部門業務を変革するプラットフォーム』と位置付けられていた。しかし、今後は『組織をデジタル変革するプラットフォーム』へと変わっていく」と述べた。

 2013年に日本法人を設立した当初「ServiceNowはITSM(IT Service Management)を中心としたIT運用のSaaSという位置付けだった」と、村瀬氏は振り返る。設立当初はIT部門のみの導入が目立ったが、現在は業務部門への導入も進み、組織横断的なデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のプラットフォームに進化した。村瀬氏は、「ServiceNowは、全社横断的な共通基盤として認知されている。2021年からは、地方自治体も対象に、官民問わず、社会全体をよりよくするためのワークフローを支援するプラットフォームになりたい」と語る。

 経済産業省が2020年12月末に公開した「DXレポート2(中間とりまとめ)」においては、2018年に同省が「DXレポート」でいわゆる“2025年の崖”として取り上げた、組織がレガシーなシステムから脱却する必要性がコロナ禍によって早まった点が指摘された。多くの企業にとってDX推進は喫緊の課題だが、そのアプローチに悩んでいるケースもみられる。村瀬氏は「DXで必要なのは、業務の自動化であり従業員本位のサービス提供だ」と力説する。

 ServiceNowは企業理念に「誰でもできる仕事はシステムにやらせ、社員は付加価値の高い業務に専念できる環境を実現する」を掲げる。バックエンドの複雑さをユーザーに感じさせないような、部署横断型のワークフローをシステムで実現し、従業員の要求をエンドツーエンドで処理する。そのためには単一データモデルのプラットフォームが必要であり、それを具現化したものが「Now Platform」だと、同社は主張する。


ServiceNowプラットフォームの位置付け(出典:ServiceNow Japan)

 実際、ServiceNowのビジネスは成長を続けている。2020年末時点でのグローバルでの従業員数は1万3000人超で、2020年度だけで2000人以上を採用した。顧客数は6900社に上り、更新率は99%を誇る。村瀬氏は「日本でもインダストリアルビジネス強化の観点から、特定業種に精通した人材を積極的に採用していく。(中略)特に製造業には注力する方針で、海外に拠点を持つ(日本の)グローバル企業に対して積極的にアプローチしていきたい」と、今後の展望を語った。

パートナーやユーザーに向けた、2021年戦略の「4つの注力ポイント」は

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