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コロナ禍でも企業のAI導入は止まらず ビジネス活用を成功させる4つのポイントは――PwC
PwCは、2021年の「AI予測調査」を実施した。その結果を基にAI推進に向けて、「AI活用の自走化の加速」「AIを活用した意思決定の促進」「AI専門家と業務知見者によるリーダーシップ」「AIガバナンスの実践」という4つの提言を発表した。
PwC Japanグループ(以下、PwC)は2021年3月30日、2021年の「AI予測調査」を実施し、その結果を基にAI(人工知能)の活用を推進するために企業が取り組むべき課題と対応についての提言を発表した。
今回の調査によると、2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で日本企業の74%が売上高を減らした。そのうち44%の企業は、売り上げの減少幅が10%以上に及んだ。それに対して売上高が増加した日本企業の割合は9%で、影響を受けなかった割合は14%だった。特に金融サービス企業への影響は少なかった。
COVID-19がAI活用の取り組みに与えた影響を調べると「AIの活用が加速した」と回答した日本企業の割合は32%だった。それに対して「AI活用が遅延した」とした割合は27%だった。COVID-19がAI活用の取り組みに与える影響は二極化しており、売上高が1兆円を超える企業はAIへの投資を加速する傾向があった。ただし、AIの導入状況と売上高増加との間には、ほとんど相関は見られなかったという。
AIの活用を進めるための「4つの提言」
PwCは今回の調査結果を基に、AIの適切な活用をより一層加速するために、2021年に企業が取り組むべき4つの事項を提言した。
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