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“脱オンプレ”しにくい高度データ分析をクラウドへ 新たにAWS、GCP展開、OpenShiftにも対応するSASの戦略:Azureに続き
SASは、Azureに加えて新たにAWSやGCP、Red Hat OpenShiftで同社のAIプラットフォームを展開すると明らかにした。高度なデータ分析を売りにするベンダーとして、機能を優先する分クラウド展開には慎重な姿勢を保ってきた同社の変化と、今後のクラウド戦略を聞いた。
SAS Institute(以下、SAS)は2021年5月18日(現地時間)、年次イベント「SAS Global Forum」において、同社のAIプラットフォーム「SAS Viya」を新たに「Amazon Web Services」(AWS)、「Google Cloud Platform」(GCP)でも提供すると発表した。2021年後半には、Red Hatのコンテナ基盤「Red Hat OpenShift」でも提供を開始する。SAS Viyaについて、同社はすでに2021年2月「Microsoft Azure」(以下、Azure)での提供を開始している。
大量のデータを使って高度な分析を実施する同社のソリューションは、オンプレミスで使う企業も多い中、クラウドサービスとして展開の幅をどう広げ、それによってどのような価値を提供しようというのか。クラウド展開の背景と戦略を、同社のブライアン・ハリス氏(Exective VP & CTO)とジェイ・アップチャーチ氏(Exective VP & CIO)に聞いた。
高機能ゆえにオンプレ主流 クラウドに“そこまで本気に見えなかった”SASを変えたもの
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