MSが中小向けクラウド事業“5年で10倍”に拡大へ 鍵を握る3つの施策は:Microsoft Focus
日本マイクロソフトが中堅・中小向けクラウド事業を強化する。全国のパートナー企業とのつながりを生かし、2025年には現在の10倍に拡大する計画だ。オンプレで稼働するアプリケーションからスタートアップと連携した最新技術までを視野に入れるという施策は、具体的に中小企業をどう支援しようというのか。
日本マイクロソフトが中堅中小企業向けクラウドビジネスを強化し、2025年には現在の10倍に拡大する計画を打ち出している。大胆な強化策の裏側には、全国でオンプレミス時代から同社が培ったパートナーのつながりや、クラウド事業で自社の持つ「強み」を模索し、強化しようとする姿勢も垣間見える。全国の中小企業を、同社はクラウドで具体的にどう支援しようというのか。
日本マイクロソフトの三上智子氏(執行役員 コーポレートソリューション事業本部長)は「先進国のなかで日本のデジタル化は遅れている。その日本の中でも、さらに中堅中小企業のデジタル化やクラウド活用は遅れている」とした上で「全国の企業でオンプレミスの『Microsoft Office』は幅広く利用されている。(中堅中小企業攻略において)その強みを生かさない手はない」と話す。
同氏が掲げる目標は「Microsoft 365」と「Microsoft Teams」(以下、Teams)が圧倒的なシェアを獲得することで、中堅中小企業にとってスタンダードのプラットフォームになることだ。この目標を中心に、中堅中小企業の新たな働き方への移行を支援するという。
中小の“デジタル格差拡大”を止められるか 鍵を握る3つの施策
コロナ禍において、デジタル化は多くの企業で急務になった。ただし、中堅中小企業は、先進的に導入する企業と、デジタル化になかなか踏み出せない企業とに二極化している。後者においては、新たな働き方に移行できなかったり、業務効率化や生産性向上に遅れが生じたりといったデジタル格差が生まれはじめている。
日本マイクロソフトは、クラウドビジネスを拡大させることで、中堅中小企業が抱えるDXの課題解決にもつなげる考えだ。
三上氏は「全国約380万社の企業のうちの99.9%を占め、約4000万人の従業員数の約7割を占める中堅中小企業がデジタル化を進めることは、日本を元気にするための重要な要素だ。DXを少しでも実現できるように支援や投資を拡大したい」と述べた。
中小企業のDX推進に向けて、日本マイクロソフトが発表した取り組みは3つある。
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