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成功の鍵は、ファーストパーティーデータの活用によるリアルタイムのパーソナライゼーション提供 アドビ調査
アドビの調査によると、顧客のデジタル化が進展したことで、「パーソナライズされた顧客体験」への期待が高まりつつあるという。変化の時代に企業が勝ち抜くためには、変化への適応力とパーソナライズされた顧客体験の提供が不可欠になるという。求められる戦略とは?
アドビは2022年1月31日、デジタルトレンドに関するグローバル調査レポート「Digital Trends 2022年版」を発表した。
同レポートは、社会変化へ企業の適応とデジタル変革の在り方などを明らかにするため、顧客体験(CX)に携わるマーケティング部門やIT部門の責任者、実務担当者など約1万人のビジネスパーソンを対象にした調査を基にまとめられた。
2020年から2021年にかけての新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるパンデミック(世界的大流行)は、世界的に企業のデジタル変革を加速させ、ビジネスの在り方にも顧客行動にも大きな変化をもたらした。同レポートでは、この傾向は2022年以降も継続すると予測している。
変化する環境の中で企業が競争力を維持するには、マーケティング部門、IT部門のリーダーは「パーソナライゼーション」に注力すべきだという。
差別化の鍵はリアルタイムのパーソナライゼーション
社会の変化に伴い、「顧客のデジタル化」が加速し、「パーソナライズされた体験」への期待が高まっている。今回の調査では、上級管理職の87%は「顧客の期待がデジタル中心に変わり、企業の成功はその対応能力にかかっている」と考えており、75%の企業が「既存顧客によるデジタルチャネルの利用が急増している」と答えており、ビジネスは確実にこの方向に向かっているとアドビは指摘している。
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