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食料配送ロボのスタートアップが頼る「セグウェイ」の技術とは 人手不足の救世主となるか?:SupplyChain Dive
配送ロボットのスタートアップ企業が食料品業界に参入した。パワーアップした配送ロボットは人手不足を受けて業務効率化が進む食料品業界の救世主となるか。
ロボット配達を手掛けるスタートアップ企業Cocoは2021年12月初旬、以前よりも搭載可能容量が大きく、長距離の遠隔操作が可能な新型配送車両「Coco 1」と共に食料品業界に参入したと発表した。
Cocoは、業界参入の意図について「食料品店におけるeコマース(電子商取引)効率化を支援する」と説明する。Coco 1は電動立ち乗り二輪車で知られるSegwayとCocoが提携して製造し、ロサンゼルスの専門食料品店Erewhon Marketが導入する。
採用が進む食料品配送ロボ、基盤はセグウェイ製
Cocoは2020年にブランドを立ち上げ、最近、シリーズAラウンド(注)で3600万ドル(約41億円)の資金調達を完了した。同社は、同様に食料品店に協力して顧客に商品を配達する他の企業との競争に直面している。競合企業には、自然食品を中心に扱うChoice Marketや大手スーパーマーケットチェーンのSafewayと提携するTortoise、同じく大手スーパーマーケットチェーンであるKrogerと提携し、食料雑貨店から財政的支援を受けるCleveronやNuroがある。
(注)創業間もない企業が初めてベンチャーキャピタルから出資を受ける段階のこと。
Cocoの発表によれば、Coco 1の基盤は旧モデルに引き続きSegwayの「Robotics Mobility Platform」を使用する。
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