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量子コンピュータによるサイバー攻撃に備えよ NISTが耐量子暗号アルゴリズム候補を発表
NISTはポスト量子暗号アルゴリズムの最初の4候補を発表した。将来、量子コンピュータを悪用したサイバー攻撃が発生した場合、多くの公開鍵暗号システムが突破される可能性があり、現在主流の暗号化アルゴリズムに代わる次世代の暗号化として注目が集まっている。
米国国立標準技術研究所(NIST)は2022年7月5日(現地時間)、同組織のブログで次世代の暗号化アルゴリズムであるポスト量子暗号(PQC:Post-Quantum Cryptography)アルゴリズムの候補を発表した。
今回の発表は2016年から取り組まれている6年間の成果だとされており、さらに4つのアルゴリズムを追加した上で、2024年に最終候補を決定する計画だと説明している。
NISTは今後大規模な量子コンピュータが構築された場合、これを悪用したサイバー攻撃が発生すれば、現在使用されている多くの公開鍵暗号システムが突破されると予測する。ポスト量子暗号アルゴリズムは、現在主流の暗号化アルゴリズムに代わり、十分なセキュリティ強度を持った暗号化アルゴリズムとして設計されており、数年後から標準規約として広く採用が進むとみられる。
追加された4つのポスト量子暗号アルゴリズムは?
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