MicrosoftがAzure OpenAI Serviceの一般提供を開始 ChatGPT含め複数のAIモデルが利用可能に
Microsoftは「Azure OpenAI Service」の一般提供を開始した。同社にとってもマイルストーンとなる発表であり、今後のサービス展開が注目される。
Microsoftは2023年1月16日(現地時間)、同社のブログで「Azure OpenAI Service」の一般提供を開始したと伝えた。OpenAIが発表した「ChatGPT」についても間もなくサービスを提供すると発表している。
Azure OpenAI Serviceで何ができるのか?
昨今、大規模な言語モデルは企業がさまざまなサービスを提供する際に広く利用されつつある。既に幾つかの企業がこの技術を利用してデータ分析や自社サービスの提供を開始している。
「Microsoft Azure」(以下、Azure)は大規模なスケールアウトが可能なグローバルなパブリッククラウドであり、AI(人工知能)ソリューションを提供する企業がプラットフォームとして活用するケースも多い。Microsoftとしてもこれを活用して自社サービスやプロダクトにAI技術を取り込んでいる。
今回、MicrosoftがAzure OpenAI Serviceの一般提供を開始したことで、ChatGPTの言語モデル「GPT-3.5」やコード生成AI「Codex」、画像生成AI「DALL·E 2」といった最近話題のAIモデルへのアクセスを申請すれば、Azureでこれらを利用したアプリケーションが開発できるようになった。
また、MicrosoftのCEO(最高経営責任者)を務めるサティア・ナデラ氏のツイートによれば、多くの企業やユーザーが注目するChatGPTについても間もなくサービスが提供される予定だ。今回の発表は、Microsoftにとってもこれまで取り組んできたAI技術のサービス提供に向けた重要なマイルストーンだと言える。
Microsoftは今回のサービス発表に合わせて、OpenAIと継続的なパートナーシップについても発表した。MicrosoftにとってAI技術は重要なポジションを占めるようになってきており、今後も投資を継続することで魅力的なサービスを提供していく狙いがあるものとみられる。
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