OracleとRed Hatの協業拡大がもたらす4つのメリット
OracleはRed Hatとの協業拡大を発表した。同社によれば、今回の協業には4つのメリットがあるという。それは一体何か。
日本オラクルは2022年2月2日、Red Hatとの協業拡大を発表した。これによってどのような変化やメリットがあるのか。Oracle OCI プロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのレオ・リョン氏が解説した。
今回の協業拡大はあくまで第一段階
リョン氏は説明会の冒頭で「本日はうれしいニュースがあります。『Red Hat Enterprise Linux』(以下、RHEL)が『Oracle Cloud Infrastructure』(以下、OCI)でも利用できるようになります」と話し、「Red Hat Enterprise Linux on OCI」を発表した。
RHELはRed Hatが提供する商用Linuxディストリビューションだ。リョン氏によれば、Fortune 500のうち、9割の企業がRed HatとOracleのサービスを利用しており、今回の協業拡大を受けて両社のユーザーはRed HatもしくはOracleのどちらからでもサポート受けられるようになる。
「今回の協業拡大で、OCIにおけるOSの選択肢が広がりました。一方で、今回の発表は段階的な協業拡大の第一段階にすぎません」(リョン氏)
協業拡大がもたらすメリットは
同氏はRed Hat Enterprise Linux on OCIを使うことのメリットとして以下の4つを挙げた。
1つ目が「必要な場所でワークロードを実行」できることだ。パブリッククラウドやハイブリッドクラウドに加え、専用リージョンにも対応する。また、2023年の後半にはクラウドインフラストラクチャプラットフォームである「Oracle Alloy」にも対応する予定だ。
2つ目が「迅速なクラウド移行」の実現だ。必要に応じてRHELベースのワークロードをOCIに移行できる。
「RHELベースのワークロードをOCI上で同様に実行でき、一貫性を確保しています」(リョン氏)
3つ目が「柔軟な可能マシン・シェイプの活用」だ。必要な分だけを最適なコストで利用できる。OCIの仮想マシンは1CPU単位で拡張でき、CPUごとに1GBずつスケール可能だ。
4つ目が「OracleおよびRed Hatによる認定とサポート」だ。OracleとRed Hatが共同でRHELを認定することで、ユーザーはどちらの企業からでもサポートを受けられるようになる。リョン氏はこの点について、「それぞれの企業間でエスカレーションが必要だったとしても、透明性を持って取り組んでいきます」と話した。
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