Oracleが新たなバンキングサービスを提供 6つのサービスの特徴は
Oracleの新たなバンキングサービスは銀行が抱える課題を解決するのか。6つのサービスをそれぞれ紹介する。
日本オラクルは2022年2月24日、クラウドネイティブサービスの新たなスイートである「Oracle Banking Cloud Services」の提供を開始したと発表した。同社によれば、同サービスは銀行が抱える「取引量の増加」「顧客の期待」「競合の脅威」などの課題を解決する。
Oracle Banking Cloud Servicesが提供する6つのサービス
Oracle Banking Cloud Servicesは以下の6つのサービスを提供する。これらを通して、同社は拡張性の高い法人向け当座預金口座処理や企業規模の限度額および担保管理、ISO20022に準拠したグローバルでのリアルタイム決済処理、API管理、リテールの口座開設および審査プロセス、セルフサービスのデジタル体験機能を銀行に提供する。
1.「Oracle Banking Accounts Cloud Service」
Oracle Banking Accounts Cloud Serviceは「Oracle Coherence Datagrid Infrastructure」上で拡張性の高い当座預金口座処理を提供する。同サービスはコモディティハードウェア上で1CPU当たり200TPS以上のパフォーマンスを発揮する。また、銀行の既存のプロセスフローやテクノロジーと統合できるため、業務を中断せずに銀行のコアバンキングDDAシステムを最新化できる。
2.「Oracle Banking Payments Cloud Service」
Oracle Banking Paymentsは、クロスボーダー決済や大口決済、バルク決済、リテール決済、24時間365日決済など、リアルタイムの決済処理に対応した単一のエンジンを提供する。
3.「Oracle Banking Enterprise Limits and Collateral Management Cloud Service」
Oracle Banking Enterprise Limits and Collateral Managementは、限度額の定義プロセスと担保管理を一元化し、銀行の信用リスクの総合的な把握を実現する。また、信用リスク追跡や信用査定、意思決定、承認に関するリアルタイムのソリューションを銀行に提供する。
4.「Oracle Banking Origination Cloud Service」
Oracle Banking Origination Cloud Serviceは、プロセスの効率化と意思決定の自動化で、銀行員が個人顧客や中小企業顧客向けにカスタマイズされた口座開設および審査プロセスの体験を提供できるよう支援する。
5.「Oracle Banking Digital Experience Cloud Service」
Oracle Banking Digital Experience Cloud Serviceは、顧客サービスを向上させる法人および個人向けバンキングエクスペリエンスを迅速に利用できるようにするためのデジタルバンキングソリューションだ。このソリューションは動画やチャットbot、AI(人工知能)、自然言語処理(NLP)ベースのエンゲージメントツールに支えられたオムニチャネルのコンテキストデジタル体験を提供する。
6.「Oracle Banking APIs Cloud Service」
Oracle Banking APIs Cloud Serviceでは1800以上のビジネスおよびバンキングAPIの導入が可能で、銀行は規制に準拠しながらイノベーションを加速するためのオープンバンキングプラットフォームを構築できる。
Oracle Financial Servicesのソニー・シン氏(エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャー)は「銀行は厳しい競争環境の中で成功するためにイノベーションを起こす必要があります。Oracleはあらゆる規模の銀行が既存の環境を損なうことなく、優れたスピードやセキュリティ、拡張性のもとでイノベーションを実現できるよう世界で最も包括的なクラウドネイティブなSaaSソリューションを構築しました」とコメントしている。
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