オープンテキストがデロイト トーマツと協業開始 AI-OCRと情報管理プラットフォームを連携
オープンテキストは、デロイト トーマツ リスクアドバイザリーとの協業を開始する。2社の協業の目的とは。
オープンテキストは2023年4月17日、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー(DTRA)との協業を開始すると発表した。
2社の協業の目的は?
2022年4月1日に施行された改正電子帳簿保存法は、電子取引でのデータ保存義務について現在、猶予期間にある。
猶予期間は2023年末に終了する予定で、2024年以降は紙による文書管理から電子データへの移行が進むとみられている。
今回の協業は、改正電子帳簿保存法を契機とした電子データ管理での業務変革とリスク管理体制の高度化が目的だ。オープンテキストは、「データ量の増加に伴い、既存のIT環境を含めた業務プロセスでは業務負荷が増えるだけでなく、データ管理におけるリスクが増大する恐れがある」と指摘する。
オープンテキストは今回の協業に当たり、契約書や請求書などの電子データ管理に関する内部統制を含む業務プロセスを最適化するサービスを提供する。文書のライフサイクル管理に向けた情報管理プラットフォーム「OpenText Extended ECM」と、DTRAのAI-OCR「Deep ICR」を連携させる。
両社が提供するソリューションは次の通りだ。
- Deep ICR:紙の契約書や請求書に記載されたデータを読み取りテキストデータに変換する。業務に合わせて、ディープラーニング技術を柔軟にカスタマイズできる点が特徴
- OpenText Extended ECM:メタデータを利用して社内文書を横断的に検索。アクセス権限を設定できる
この2つのソリューションを連携させることで、全社データを横断的に関連付けて、電子データの管理を容易にする。さらにRPA(Robotic Process Automation)ツールやERP(Enterprise Resource Planning)システム、財務会計システムなどの業務アプリケーションを組み合わせることで契約や請求、採算管理、内部監査といった業務をITで変革する。両社は「業務プロセスの最適化やデータドリブンの拡大、訂正削除履歴が明確に残るバージョン管理などによる電子データの不正利用、改ざん、紛失などのリスクへの対策が一元的にできる」としている。
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