1Passwordがパスキー対応 ChromeなどのWebブラウザとiOSで提供:セキュリティニュースアラート
1Passwordは複数のWebブラウザとiOS 17向けにパスキー対応を発表した。任意のデバイスで1Passwordを使用して保存したパスキーを表示、整理、共有できる。
1Passwordは2023年9月20日(現地時間)、パスワードマネジャー「1Password」がデスクトップのWebブラウザと「iPhone」および「iPad」(「iOS 17」および「iPadOS 17」)でパスキーに対応したと発表した。
パスキーを保存してサインインが可能となる他、任意のデバイスで1Passwordを使用して保存したパスキーを表示、整理、共有できる。
1Passwordがパスキーを導入 複数のWebブラウザに対応
現在、パスキーに対応しているのはデスクトップ向けのWebブラウザ版とiOS/iPadOS版。Webブラウザ版を利用するには1Password拡張機能を使う必要があり、以下のWebブラウザやOSがサポートされている。
- Google Chrome(Windows版、macOS版、Linux版)
- Microsoft Edge(Windows版、macOS版、Linux版)
- Safari(macOS版、iOS版、iPadOS版)
- Brave(Windows版、macOS版、Linux版)
Firefoxに対しては近日中に拡張機能を公開する予定だ。
iPhoneおよびiPadは以下のOSで最新の1Passwordアプリを使うことでパスキーを利用できる。
- iOS 17以降
- iPadOS 17以降
発表時点では「Android」におけるサポートは提供されていない。現在GoogleがAndroid 14でアプリにおいてパスキーを作成して利用できるようにするAPIの開発に取り組んでいる。1PassowordはこのAPIが利用できるようになってからAndroid 14におけるパスキーのサポートを開始する予定だ。
パスキーは公開鍵と秘密鍵で構成され、公開鍵をサーバ側に登録し秘密鍵をデバイス側で保持する仕組みだ。生体認証と組み合わせて運用されることが多く、ユーザーがデバイスで顔認証や指紋認証を実施することでパスキーによるサインインが実行されるといったように、パスワードレスを実現する方法として期待されている。一般的にパスワードよりも安全だと考えられている。
パスキーはパスワードに代わる方式として普及が期待されており、1Password以外にもサポートするベンダーが増えている。サポートするWebサイトが増加することで今後さらにパスキーの利用が増加するものとみられる。
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