ChatGPTを“企業のセキュリティ基準”で運用できるサービス 利用状況の監視機能も
ソフトクリエイトが企業向け生成AIサービス「Safe AI Gateway」をリリースした。「Azure OpenAI Service」ベースの専用環境を構築でき、企業が求めるセキュリティ基準に準拠したChatGPT運用ができるとしている。
専用ChatGPT環境を構築してセキュリティを確保
情報セキュリティ・クラウド事業などを手掛けるソフトクリエイトが、企業向け生成AIサービス「Safe AI Gateway」の提供を始めた。OpenAIの「ChatGPT」をエンタープライズが求める情報セキュリティ基準で運用できるとしている。
同サービスでは「Azure OpenAI Service」を基盤とする専用のChatGPT環境を構築。入力した内容はAIの学習には利用されない。効果的なプロンプトを「テンプレート」として社内で共有する機能も提供する。認証基盤として「Microsoft Entra ID(旧Azure AD)」を採用しており、既存のIDを利用した認証もできる。
管理者向けにはユーザーの会話履歴を記録したり活用状況の可視化したりする機能を提供する。ダッシュボードでは利用された文字数や推移、特にChatGPTを利用しているユーザー、やりとり履歴、料金などを確認できる。
2024年3月以降はマニュアルなど社内文書をインポートして、AIの生成内容をコントロールする機能も提供する。
価格は試用のための「スタータープラン」は基本料金1万5000円、月額利用料が1ユーザーにつき800円。本運用のための「スタンダードプラン」(ユーザー数無制限)は月額10〜50万円の3プランで、それぞれに利用可能文字数の上限がある。カスタマイズができる「エンタープライズプラン」の価格は内容により変動する。
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