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約半数がサイバーセキュリティを最重要課題と回答 企業のデジタル運用の実態は:セキュリティニュースアラート
PagerDutyは大企業や中堅企業の意思決定者350人を対象にした「2024年版デジタル運用の状況に関する調査結果」を発表した。この調査ではIT運用における業務変革や予算戦略、リスクなどが明らかになった。
PagerDutyは2024年3月7日、大企業や中堅企業の意思決定者が考えている今後の懸念や優先事項について調査した「2024年版デジタル運用の状況に関する調査結果」を発表した。
約半数がサイバーセキュリティを最重要課題と回答 企業の投資実態は?
同調査はビジネス部門や技術部門の意思決定者350人を対象にしており、IT運用における業務変革を推進する過程でビジネスが直面する重要な取り組みや予算戦略、リスクなどが明らかにしている。
調査結果の注目点は以下の通りだ。
- 顧客が直面するインシデント数が前年比で13%増加した。これはビジネスによる大規模な運用変革の推進に伴って複雑性とリスクが向上していることを示している。大企業では16%、中堅企業については8%の増加がみられた
- IT投資における意思決定者の77%がクラウドサービスへの投資の拡張を計画している。76%がクラウドストレージへの投資の増額を計画している
- 回答者の45%が「サイバーセキュリティ確保やリスク削減」を上位3位以内の重要課題として挙げた。そのうち「29%がこれを最重要課題である」と回答した。73%がサイバーセキュリティ予算を増額する見込みであることが分かった
- 回答者の半分以上が「2024年のIT運用予算が2023年より上回る」と回答した。16%は予算削減を見込んでいる
- 全体の71%が「ML(機械学習)を含めたAI(人工知能)への予算拡大を見込んでいる」と回答した。76%がIT環境の自動化またはビジネスにおける運用ワークフローの自動化を推進していることが分かった
PagerDutyのCMO(最高マーケティング責任者)を務めるキャサリン・カルバート氏は「意思決定者にとって優先すべきはリスクや収益、レジリエンスであることは明らかです。成長と効率化が求められる状況下で、2024年はAIと自動化を利用したシステム運用の変革の年になるでしょう」と述べた。
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