ニュース
ウィズセキュアが生成AIツール「WithSecure Luminen」を発表 セキュリティ運用負担を低減:セキュリティソリューション
ウィズセキュアはセキュリティチームのリソース不足を解決する生成AIベースのツール「WithSecure Luminen」を発表した。複雑なタスクを簡素化して効率的なサイバーセキュリティ管理を実現する。
ウィズセキュアは2024年5月24日、セキュリティチームのリソース不足といった課題を抱える企業に向けて、サイバーセキュリティにおける効率的な改善を提供する生成AIベースツール「WithSecure Luminen」を提供すると発表した。
複雑なタスクを簡素化し、業務改善を実現できるとしている。追加費用なしでクラウドベースの統合サイバーセキュリティプラットフォーム「WithSecure Elements Cloud」で利用できる。
プライバシー基準を守りながら、生成AIでセキュリティ業務を簡素化
WithSecure Luminenの主なメリットは以下の通りだ。
- 生成AI機能がITセキュリティチームにおける防御の生産性を大幅に向上させ、企業や団体がより効果的にサイバー脅威から防衛することを可能にする
- 処理済みのデータと事前定義済みおよびテスト済みのプロンプトオプションを使用することで不適切なプロンプトによる誤った対策の推奨するリスクを低減する
- 厳しいプライバシー基準を順守している。ツールはユーザープロンプトからのデータを使用せずに継続的に改善される実証済みの基礎モデルを利用している。生成AIモデルは各ユーザー組織専用のものであり、組織間でのデータエクスポージャーのリスクを排除している
WithSecureのレシェック・タシエムスキー氏(Foundation Product Management担当バイスプレジデント)は「WithSecure Luminenは顧客の生産性とサイバーセキュリティにおける保護能力を純粋に強化する、高度なサイバーセキュリティ機能を提供するものです」と述べている。
WithSecure Luminenは先進的なLLMを利用してITセキュリティチームがリソースに制約のある困難な環境でも作業負荷を低減させる。セキュリティインシデントの詳細な分析やアクションの自動化、状況に則した深いインサイトの提供、データとの柔軟なインタラクションを実現して、セキュリティの専門家でなくても複雑なサイバーセキュリティの状況に適切な対策を講じられるように支援するとされている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
Microsoftの“セキュリティ重要宣言”をどう見る? ユーザーが持つべき視点
Microsoftは、脅威グループが同社の顧客の電子メールにアクセスした大規模なインシデントを受けて、従業員に向けて“ある宣言”を発表しました。これを受けて私たちユーザーはどのような視点を持つべきでしょうか。
日清食品グループの“やりすぎ”なぐらいのセキュリティ対策――キーパーソンが語る10年の歩み
セキュリティ対策を前に進めるには先進企業の事例から学ぶのが近道だ。日清食品グループのセキュリティを統括するキーパーソンに、10年間にわたるITやセキュリティ対策の歩みを聞いた。
ゼロトラストはいいことばかりではない? Gartnerが指摘するデメリット
Gartnerの調査によると、全世界の組織のほぼ3分の2がゼロトラストセキュリティを構築しているが、構築後、5社に3社はコストが増加すると予測している。調査から、いいことばかりではないゼロトラストセキュリティの実態が明らかになった。
“ゾンビルーター問題”は企業にとっても無関係の話ではない 対処方法はあるか?
ルーターをはじめとしたIoT機器を乗っ取り、“ゾンビルーター”としてDDoS攻撃などに利用する手口が問題となっています。この“ゾンビルーター問題”、個人向けの脅威と思われがちですが、組織にだって無関係ではないのです。