VeeamがSTaaS「Veeam Data Cloud Vault」を発表 書き換え不可のストレージでデータを保護:セキュリティソリューション
Veeam SoftwareはSTaaS(Storage-as-a-Service)「Veeam Data Cloud Vault」を発表した。このサービスは不変で暗号化された形式で安全にデータを保管することで、ランサムウェアをはじめとした脅威から保護する。
Veeam Softwareは2024年6月4日(現地時間)、クラウドベースの新しいSTaaS(Storage-as-a-Service)である「Veeam Data Cloud Vault」(以下、Veeam Vault)を発表した。
サイバー攻撃からデータ保護を強化するVeeamの新STaaS「Veeam Vault」
Veeam Vaultはバックアップデータをオフサイトだけでなく、常に書き換え不可(不変)で暗号化された安全なフォーマットで保存することを可能にし、重要情報をさらに強力に保護するレイヤーを一層増やすサービスだと説明されている。
Veeam Vaultの主な特徴は以下の通りだ。
- セキュア: 書き換え不可で暗号化され本番環境から物理的に隔離されたゼロトラストの厳格なセキュリティ基準に準拠したストレージにデータを安全に保護
- イージー: 複雑な設定や管理、統合は不要で、フルマネージド型の「Microsoft Azure」ストレージにオンデマンドでアクセスするだけで利用できる。
- 予測可能なコスト: 現在または将来のニーズに対応したTB単位の定額料金を設定できるため、コストが予測しやすい。料金にはAPIの呼び出しやリストア、データエグレス料金(データ通信料)が含まれている
Veeam Vaultにはクラウドストレージコンポーネントだけでなく、変更不可能な形式でストレージに書き込むために必要なAPIや、リカバリー時にデータを読み書きするためのAPIの呼び出しが含まれている。ユーザーはVeeamのソフトウェアインタフェースを通じてサービスにアクセスし、ストレージ要件を管理できる。
この他、要件が変わってもストレージニーズを簡単に拡張でき、クラウドストレージプロバイダーが提供する安定性とディザスターリカバリー機能によるメリットも受けられる。
Veeam Vaultは「Veeam Data Platform」の顧客向けにバックアップに必要かつ安全なクラウドストレージを提供することを目的として構築されている。Veeam Data PlatformのバックアップをVeeam Vaultに直接書き込むか、コピーや階層化で「3-2-1-1-0バックアップ」(注)戦略の一部としてオンプレミスのストレージを補完するかどうかにかかわらず、Veeam Data Platformのバックアップに必要な安全なクラウドストレージを提供する。
(注):データは3つ作成し(オリジナルデータ1つ、バックアップデータ2つ)、2つの異なる記憶媒体に保管し、うち1つは別の場所で保管する。また、少なくとも1つは不変であり、復元時はエラーはゼロで完了するという考え方
VeeamのCEOであるアナンド・エスワラン氏は「2023年にサイバー攻撃を受けた組織の85%は、現在、不変性を提供するクラウドストレージを使用している。データのバックアップをオフサイトに保存することはあらゆるバックアップ戦略に欠かせない要素であり、システム障害やサイバー攻撃から迅速でクリーンなリカバリーを実行するために非常に重要だ。Veeam Vaultは付加的なレベルのデータ保護やサイバーレジリエンス、コンプライアンスの順守、より迅速なリカバリー、内部脅威に対する予防を提供する」と述べた。
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