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シスコがCoE組織を東京に開設 Cisco Talosの日本部門を立ち上げ:セキュリティソリューション
シスコはセキュリティ強化を目指し、「シスコ サイバーセキュリティ センター オブ エクセレンス(CoE)」を東京に開設する。同センターは3つの領域に注力するとしており、その中にはCisco Talosの日本部門の立ち上げも含まれるという。
シスコシステムズ(以下、シスコ)は2024年6月21日、セキュリティおよびデジタルレジリエンスの強化に向けて「シスコ サイバーセキュリティ センター オブ エクセレンス(CoE)」を東京に開設すると発表した。
同センターはセキュリティポリシーの策定や脅威インテリジェンスの連携強化、セキュリティ領域の優れた人材の充実に向けた研修の拡充などを担う。
Cisco Talosの日本部門を立ち上げ CoE組織が注力する3本柱とは?
シスコによると、デジタル化やAIの普及に伴い、日本の組織におけるセキュリティ課題が浮き彫りになっている。同社が発表した「2024 年サイバーセキュリティ成熟度指標(2024 Cybersecurity Readiness Index)」によると、セキュリティの脅威や攻撃に対応できる「成熟」したセキュリティの枠組みが整備されている日本の組織は2%にとどまっている。
今回のシスコ サイバーセキュリティ センター オブ エクセレンスはセキュリティ課題に対応し、デジタルレジリエンス構築を支援するものだ。シスコによると、同センターは以下3つの優先分野に注力する。
- セキュリティ&トラスト組織におけるナショナルサイバーセキュリティアドバイザーの任命: 日本担当のナショナルサイバーセキュリティアドバイザーを任命し、政策立案者や業界リーダーと緊密に連携する。職務として、セキュリティガイドラインの策定やAIガバナンスの枠組みに関する提言、AIのセキュリティプロトコルの推進を担う
- Cisco Talosインテリジェンスチームの日本への展開: Cisco Talosインテリジェンスチームは世界的な研究者やアナリスト、エンジニアで構成されるビジネス向け脅威インテリジェンスチームだ。今回、Cisco Talosの日本部門を立ち上げ、専門家による重要な脅威インテリジェンスやセキュリティ情報を提供する。新たなセキュリティの動向について日本政府や主要な業界に助言し、デジタル分野の脅威への積極的な対応を支援する
- デジタル人材への投資: 無償のセキュリティコースを拡充し、全て日本語の入門者向けコンテンツを利用できるようにすることで、日本におけるITおよびセキュリティ人材の不足に対応する。プログラムを通して、シスコは今後5年間で新たに10万人のITおよびサイバーセキュリティ学習者に研修を実施することを目指す
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