サイバーエージェント子会社、“AIエージェントメーカー”をリリース
AI ShiftがAIエージェントを構築、運用できるプラットフォーム「AI Worker」の提供を始めた。自社のニーズに合わせた「自律型」「ワークフロー型」のエージェントを作れる。
サイバーエージェント完全子会社のAI Shiftは2025年3月25日、AIエージェントの構築や検証、運用などができるプラットフォーム「AI Worker」の提供を始めた。クライアントの多様な業務ニーズに合わせて、自律型もしくはワークフロー型のAIエージェントを提供する。
AIエージェントは、生成AI技術を応用して企業の業務に特化するよう設計された業務支援プログラムであり、業務目的に応じた指示を基に、情報収集や分析、レポート作成などのタスクを自律的に実行する能力を持つもの。
自立型、ワークフロー型はそれぞれどんなもの?
AI Workerの自律型エージェントは、指示された業務目標に向けてAIが最適な実行プランを考えて行動する。競合他社との比較分析などを自動化できる。
ワークフロー型エージェントは事前に設計された業務フローに従って動作する。確実性が求められる顧客対応などに適している。
AI Workerの特徴として、専門知識がなくても直感的に操作できる設計で簡単にAIエージェントを構築できる点が挙げられている。プログラミングの知識がなくても、必要な機能を組み合わせるだけで構築とチューニングでき、APIとして外部展開も可能だ。
営業支援やマーケティング分析、顧客対応など、さまざまなAIエージェントを単一のプラットフォームで効率的に管理、運用できる。利用率や業務削減率などの効果測定もダッシュボードで可視化でき、継続的な改善に役立てられる。
AI Shiftは日本オラクルと協働しAI Workerに「Oracle Autonomous Database」を連携させたことも発表した。これにより、高度なセキュリティ機能を活用して機密データを安全に処理でき、データの準備から分析、活用までをシームレスに実行することが可能になったとしている。
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