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北朝鮮の「Lazarus」による世界規模の攻撃 最新調査で「4つの事実」が判明:セキュリティニュースアラート
北朝鮮の「Lazarus」による世界規模のデータ窃取攻撃に関する最新の調査レポートが公開された。同レポートで判明した「4つの事実」とは。
SecurityScorecardは2025年3月27日、北朝鮮のAPT(高度持続的脅威)グループ「Lazarus」による国際的なデータ窃取攻撃に関する最新の調査レポート「Operation Phantom Circuit」を発表した。
最新調査で分かった「4つの事実」
今回のレポートは、SecurityScorecardの脅威分析チーム「STRIKE」による調査を基に作成されている。
2024年9月以降、Lazarusが複数のコマンド&コントロール(C2)サーバーを駆使して世界規模のサイバー攻撃実行し、特に暗号資産(仮想通貨)業界やソフトウェア開発者が主な標的とされた。同レポートで明らかになった、北朝鮮が行った高度なサプライチェーン攻撃に関する4つの事実とは。
- 攻撃インフラの特定: Lazarusが使用していた標的型攻撃の作戦インフラを特定。Astrill VPNのトラフィックをプロキシ経由で目的のC2サーバーに巧妙にルーティングしていたことが判明
- 北朝鮮からの通信を追跡: VPNを通じて北朝鮮の平壌にある6つの異なるIPアドレスに接続していたことが確認された。攻撃の背後に北朝鮮が関与している明確な証拠が得られた
- ソフトウェアサプライチェーン攻撃の実行: 正規ソフトウェアに悪意のあるコードを埋め込むサプライチェーン攻撃が実施され、2024年9月〜2025年1月の間に全世界で233件の被害が確認された
- 高度なC2管理アプリケーションの存在: 窃取データや攻撃の制御には、ReactアプリケーションとAPIを使った専用の管理アプリケーションが使用されていた。このアプリケーションはすべてのC2サーバー上で稼働し、ポート1245を通じて管理されていた
Lazarusは、ReactアプリケーションとNode.js APIを使った管理プラットフォームを利用して端末を監視し、攻撃を実行していた。VPNやプロキシを用いて、自分たちの位置や正体を隠したことも確認された
攻撃のためのインフラには、ReactアプリケーションとNode.js APIを活用した高度な管理プラットフォームを使用していた。このシステムを通じて、感染した端末の監視や攻撃全体の統制を行っていた。LazarusはVPNやプロキシを利用して発信元を隠蔽し、サイバー攻撃が長期間継続していたことも判明した。
SecurityScorecardが推奨する対策
今回の調査を基に、SecurityScorecardが推奨するセキュリティ対策は次の通りだ。
- ソフトウェアのコード検証プロセスを厳格化する
- ネットワークトラフィックを常時監視し、不審な動きを検知する
- サプライチェーン全体のセキュリティ体制を強化する
- グローバル規模でセキュリティ担当者同士の情報共有を促進する
- Lazarusのような高度な攻撃手法に備えた体制を整備する
- 難読化されたコードやゼロデイ攻撃に対応できる分析・検知機能を導入する
- 堅牢な監視ツールを活用し、リアルタイムで脅威を検知・対応する。
- ソフトウェアやシステムのパッチ管理を徹底する
- 予防的防御の手法を導入する
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