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生成AIで顧客対応を革新 SBI損保、オペレーターの記録業務を35%削減できるか

SBI損保はアルティウスリンクと共同で生成AIを活用した顧客体験向上の実証実験を開始した。音声認識と自動要約で記録作業を効率化し、顧客満足度の相関分析やサービス改善要望の抽出も実施する。AIの実業務導入と応用範囲拡大を目指す。

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 SBI損害保険(以下、SBI損保)は2025年4月15日、自動車事故受付センターにおける顧客体験(CX)向上を目的として、アルティウスリンクと共同で生成AIを活用した実証実験の開始を発表した。実証実験では、アルティウスリンクが提供するコンタクトセンタープラットフォーム「Altius ONE for Support」を活用している。

SBI損保がCX改善を加速

 実証実験ではオペレーターの後処理時間の短縮、顧客の声(VoC)と顧客満足度の相関分析、VoCからの商品・サービス改善要望の抽出といった3つの観点から生成AIの有用性を検証する。

 Altius ONE for Supportは標準機能として、音声認識によって通話内容をテキスト化し、自動要約を行う大規模言語モデル(LLM)アプリである「対話要約アプリ」を搭載している。このアプリを使用して顧客とオペレーターとの会話を音声認識でテキスト化した応対データを自動的に要約し、オペレーターが通話後に実施する記録作業の時間を約35%削減することを目指す。応答率を高水準で維持しながら顧客満足度の向上を図る。

 Altius ONE for Supportのデータ活用基盤上で応対データの構造化および品質に関連する特徴量を抽出して顧客満足度との相関を分析することで、満足度に影響を与える要因を特定する。この分析結果を活用することでデータに基づいたオペレーター指導の強化、応対品質の可視化、評価の自動化などが可能となる。さらに各オペレーターの応対品質チェックにかかる管理者の負担を軽減し、浮いたリソースを育成に充てる。

 生成AIを活用して音声認識でテキスト化した応対内容を分析し、顧客の契約内容や手続き、サポート体制に関する意見や要望と思われるキーワードを抽出、分類することで潜在的な要望を把握する。抽出したサービス改善要望を商品やサービスの改善につなげ、CXのさらなる向上を目指す。

 SBI損保とアルティウスリンクは、今回の検証結果を基に実業務への導入を検討する他、顧客満足度を予測するAIモデルの構築や生成AIの応用範囲拡大にも取り組む予定だ。

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