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NTTデータとGoogle Cloud、業界特化エージェンティックAIの提供で提携強化AIニュースピックアップ

NTTデータはGoogle Cloudとグローバル提携を締結し、業界別エージェントAIの導入とクラウドモダナイゼーションを推進する。50以上の業界に対応し、生成AIや分野別ソリューションに注力する。

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 NTTデータは2025年8月13日、Google Cloudとのグローバルパートナーシップを締結し、業界特化型エージェントAIの導入とクラウドモダナイゼーションを促進すると発表した。

 NTTデータグループが持つ業界別の専門知識や「Google Cloud」の運用実績から得られた知見と、Google Cloudのデータ分析やAI、クラウドにおける先端技術を組み合わせ、50以上の業界別AIおよびクラウドソリューションを開発する。対象分野は銀行や保険、製造、小売り、ヘルスケア、ライフサイエンス、公共部門など多岐にわたり、企業の事業変革を共同で支援する。国内市場への取り組みはNTTデータが中核を担う。

AIとクラウドで加速する企業変革、NTTデータ×Google Cloud

 提携の背景として、生成AIを活用した新たなビジネスモデルの構築や、高水準のサービス提供を可能にするシステムのモダナイゼーションなど、企業が直面する幅広いニーズへの対応が求められている現状がある。NTTデータグループはこれまでにもアジア太平洋地域での連携や、インドのNiveus Solutions買収などを通じてGoogle Cloudとの協力関係を深めてきた。生成AI関連事業についても積極的な展開を進め、業界別、業務別、機能別に最適化したソリューション群「Smart AI Agent Ecosystem」に取り組んでいる。

 今回のパートナーシップでは主に4つの領域で注力する。

  1. 「Google Agentspace」や「Gemini」、セキュアデータクリーンルームなどの技術を活用した業界別AIエージェントソリューションを開発。分析や意思決定、顧客体験の高度化を目的とする
  2. 次世代アプリケーションおよびセキュリティの強化。メインフレームのモダナイゼーション、DevOps、システム可視化、API管理、サイバーセキュリティフレームワーク、「SAP on Google Cloud」の導入などを通じて、企業の柔軟性と耐障害性を高める
  3. ソブリンクラウド領域のイノベーション推進。「Google Distributed Cloud」のエアギャップ環境およびコネクテッドデプロイメントに対応し、安全かつ法規制に準拠したソリューションを提供する。エアギャップ環境ではオフライン動作による最大限のデータ隔離を実現し、コネクテッド環境では安全なクラウド統合を可能にする
  4. Google Cloudビジネス専門の各社横断グループ設立によるグローバルデリバリー強化。数千人規模のエンジニア、アーキテクト、コンサルタントが参加し、Google Cloudのチームと連携してAI活用型クラウド技術の導入、拡張を支援する

 人材育成にも力を入れ、セールスやプリセールス、デリバリーの各領域におけるトレーニングや認定プログラムへの投資を推進する。今後は5000人規模のGoogle Cloud認定エンジニア育成を目指す方針を示している。NTTデータグループとGoogle Cloudによる共同出資で市場開拓キャンペーンを展開し、技術、営業、マーケティングの知見を統合して、AIエージェントおよびクラウド関連サービスをグローバルおよび日本市場で提供する計画も立てている。

 この取り組みにより、業界固有の課題解決や業務効率化、規制順守を支援しつつ、各分野における企業変革の促進が図られる見通しだ。

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