アスクルがランサムウェア感染を公表 良品計画やロフトなどにも影響は波及：セキュリティニュースアラート

アスクルはランサムウェア感染によるシステム障害が発生したと報告した。個人情報や顧客データなどの外部への流出を含めた影響範囲については現在調査中となる。この影響によって関連する複数の企業のネットストアのサービスも停止している。

[田渕聖人，ITmedia]

　事務用品などを取り扱う「アスクル」を展開するアスクルは2025年10月19日、ランサムウェア感染によるシステム障害が発生したと報告した。個人情報や顧客データなどの外部への流出を含めた影響範囲については現在調査中となっている。

ランサムウェア感染によってサービス停止　他社のネットストアにも影響

　ランサムウェアによる影響範囲は以下の通りだ。

　注文受付は現在停止となっている。「お買い物カゴ」や「レジ」「ご注文内容印刷」などの画面に遷移しようとした場合はエラー画面に遷移する。この他、FAXでの注文についても送信エラーとなる。返品や領収書の郵送、カタログ送付、各種回収サービスなどの申込みなども停止中だ。

　この障害によって受注・出荷業務は停止しており、既に注文済みの商品についても今後の出荷ではキャンセルとなる。ただ注文済みの直送商品については、出荷予定だという。

　なお障害の影響で良品計画やロフトといった企業もネットストアのサービスを停止している。

　国内ではアサヒグループホールディングスのインシデントなど大規模なランサムウェア被害が相次いで発生している。一度被害に遭うとその影響は被害企業だけでなく取引先や子会社など関連のサプライチェーンにまで波及する。複数のサプライチェーンを持つ企業は全体のガバナンスを効かし対策を講じることが求められている。