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Windows 11「タスクマネジャーが終了しない」不具合発生 リソース消費に注意セキュリティニュースアラート

Microsoftは特定のWindows Update適用後に、Windows 11の一部バージョンでタスクマネジャーが正常に終了しない不具合が発生していると報告した。繰り返し起動と終了を実施した場合、パフォーマンス低下が発生する可能性があるという。

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 Microsoftは2025年10月31日(現地時間、以下同)、「Windows 11」の一部バージョンでタスクマネジャーが正常に終了しない不具合が発生していることを報告した。影響を受けるのは、「Windows 11 24H2」および「25H2」のクライアント環境とされている。サーバ製品への影響は確認されていない。

Windows 11でタスクマネジャーが正常終了しない不具合が発生

 この問題は、2025年10月28日以降に配信のWindows Update(KB5067036)を適用した後に発生する可能性がある。タスクマネジャーをウィンドウ右上の[×]ボタンで閉じても、内部プロセスが完全には終了せず、バックグラウンドで残留するというものだ。ユーザーが再びタスクマネジャーを起動すると、以前のプロセスが引き続き動作しており、複数の「taskmgr.exe」が同時に存在する状態となる。これらはプロセスタブでは「Task Manager」として、詳細タブでは「Taskmgr.exe」として表示される。

 Microsoftによれば、この状態が数回程度発生する場合の影響は軽微だが、繰り返し起動と終了を実施した場合、タスクマネジャーのプロセスが多数蓄積され、システムリソースを占有することでパフォーマンス低下を引き起こす恐れがあるという。特にCPUやメモリの利用率が高まることで、他のアプリケーションの動作が遅くなる場合がある。

 同社は暫定的な対処方法として、2つの手順を案内している。一つはタスクマネジャーを閉じる際に[×]ボタンを使用せず、プロセスタブで「Task Manager」プロセスを選択し、「タスクの終了(End Task)」をクリックして自らのプロセスを終了させる方法だ。これにより、バックグラウンドで残留する事象を回避できる。

 もう一つは、コマンドプロンプトを利用して全ての「taskmgr.exe」プロセスを強制終了させる。スタートメニューから「cmd」または「Command Prompt」を検索し、右クリックで「管理者として実行」を選択する。その後、「taskkill.exe /im taskmgr.exe /f」と入力して実行することで、動作中の全てのタスクマネジャープロセスが終了する。この方法は既に複数のインスタンスが残留している場合に有効とされる。

 今回の不具合はシステム監視やトラブルシューティングを実行する際に頻繁にタスクマネジャーを利用するユーザーに影響を及ぼす可能性がある。タスクマネジャーのプロセスが複数残留すると、タスク一覧の重複やメモリ消費量の増大を招くため、システムリソースを占有し、デバイスの全体的なパフォーマンスを低下させる可能性がある。

 Microsoftはこの問題を既に認識しており、現在修正作業を進めていると説明している。現時点では修正パッチはまだ配信されていないが、今後の更新プログラムで解消されることが予想される。

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