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SIMフリースマホの「SIMフリー」って何? 気を付けるべき点は?【2020年最新版】

最近、家電量販店で「SIM(ロック)フリースマートフォン」を多く見かけるようになりました。SIMカードを選ばないことが大きな特徴ですが、だからこそ気を付けるべき点もあります。チェックしてみましょう。

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 最近、家電量販店やWeb通販(ECサイト)において「SIMフリー」をうたうスマートフォンやタブレットをよく見かけます。「とりあえず、どこのキャリアのSIMカードを入れても使える」と認識はしていても、実際にどんなメリットがあるのかよく分かっていない人もいるでしょう。あるいは、「どこのキャリアのSIMカードでも使える」ということが先行してしまい、気を付けるべきポイントを失念してしまうこともあります。

 そこで、この記事では改めて「SIMフリー(SIMロックフリー)」とは何なのか、そして気を付けるべきポイントは何なのかをチェックしていきます。

SIMフリーは「SIMが自由」 対義語は「SIMロック」

 SIMフリーの「フリー」は「自由」という意味。つまり、いろいろなSIMカードを自由に入れ替えて使えるということです。

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 NTTドコモ、au(KDDIと沖縄セルラー電話)、ソフトバンク、Y!mobileといった大手キャリアのSIMカードはもちろん、大手キャリアから回線を借りて運用されるMVNOサービス(いわゆる「格安SIM」)のSIMカードでも、自由に使えるということです。

 海外旅行に行った場合でも、旅行客向けに販売されている格安な「プリペイドSIMカード」を挿して使えます。


SIMフリーのスマホは、どこのキャリアのSIMカードを入れても使える

 SIMフリーの対義語は「SIMロック」です。読んで字のごとく、指定されたキャリアのSIMカード以外では通信できない措置が施されていることを指します。

 大手キャリアが販売する端末には現在も、原則としてSIMロックがかけられています。しかし、一定条件を満たすことでSIMロックを解除できます。解除後は、SIMフリー端末と同じようにいろいろなSIMカードを自由に入れ替えて使えるようになります。


大手キャリアのスマホにはSIMロックが掛けられていますが、手続きをすれば簡単に解除できます。Webを使える条件を満たしていれば、手数料もかかりません(画像はNTTドコモのWeb手続き画面の一部)

“自由”だからこそ気を付けるべきこともある

 SIMフリースマホは、原則としてどのキャリアのSIMカードも受け入れます。しかし、だからこそ気を付けないといけないこともあります。

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 その1つが、携帯電話ネットワークで通信するときの「バンド(Band、周波数帯)」です。通信で用いるバンドは大手キャリアによって異なるため、SIMフリースマホが対応しているバンドはしっかり確認するべきでしょう。

 大手キャリアがLTE(4G)で利用しているバンドは以下の通り。太字は、そのキャリアがメインに据えている(より広いエリアで使える)ものです。

  • NTTドコモ:バンド13(東名阪エリアのみ)19、21、28、42
  • au:バンド1、11、1826、28、41、42
  • ソフトバンク/Y!mobile:バンド138、11、28、42
  • 楽天モバイル(自社回線):バンド3(エリアが整備されていない場所はauネットワークを利用可)

 もっとも、国内で販売されている最近のSIMフリースマホは、≪大手キャリアが利用しているメインバンドはおおむねカバーしています。念のためにカタログで確認した方がいいという程度ではあります。


あるSIMフリースマホの対応通信規格とバンドの一覧。自分の使いたいキャリアや格安SIMが対応しているかどうか確認しましょう

 auのSIMカード、au回線を利用する格安SIMや、楽天モバイルの自社回線のSIMカードを挿して使おうと考えている場合は、それぞれのキャリアの「VoLTE(ボルテ)」通話に対応しているかどうかも確認してください。これらのキャリアでは、VoLTEに対応していないと国内での通話ができません。カタログやWebサイトの仕様書に明記されていることもあるので、事前にチェックすることをおすすめします。


au回線(格安SIMを含む)や楽天モバイル回線を使う場合は、事前に対応状況をチェックしましょう

SIMカードは自分で差し替え可能だが、手動設定が必要なことも

 SIMフリースマホは、SIMカードを挿せばすぐに通信できる……場合もありますが、そうでない場合もあります。

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 まず、携帯電話回線でデータ通信を行うために必要な「APN(Access Point Name)」という情報を手動で設定しなければならない場合があります

 AndroidのSIMフリースマホの多くは、主要な格安SIMのAPNはプリセットされているので、設定画面で選ぶだけでOKです。プリセットされていない場合は、キャリアやMVNOのWebサイトなどに設定方法が掲載されているので、その指示に従って設定してください。

 iPhoneの場合、大手キャリアのSIMカードのAPN設定は基本的にプリセットされています。適切なネット接続サービスを契約していれば、SIMカードを挿すだけでOKです。全ての格安SIMや、一部の大手キャリアのネット接続サービスを利用する場合は「構成プロファイル」をインストールする必要があります。構成プロファイルはWebサイトなどで公開されているので、Wi-Fi(無線LAN)などでダウンロードして導入しましょう。


最初からSIMフリーの状態で販売されるAndroidスマホには、幾つかのAPNがプリセットされていることがあります。プリセットにないAPNは主導で入力する必要があります

iPhoneの場合、国内においてAPNがプリセットされていないネット接続サービス(MVNOを含む)を使うには「構成プロファイル」をインストールする必要があります。キャリアやMVNOが提供する情報の指示に従って導入しましょう

 また、以下のいずれかのSIMカードをSIMフリースマホで使う場合、SIMカードを交換する必要があります。交換に当たっては、手数料がかかるので注意しましょう。

  • スマホが対応するサイズとは異なるサイズのSIMカード
  • au 4G LTEの黒いSIMカード(VoLTE非対応のSIMカード)(※1)
  • ソフトバンクのSIMカード(※2)

(※1)au回線を利用する格安SIMを含む。iPhone 8以前のSIMフリーiPhoneを利用する場合は交換不要だが、設定が必要な場合がある
(※2)ソフトバンク回線を利用する格安SIMを含む。iPhone用のSIMカードをiPhoneで利用する場合は交換不要

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SIMカードの普及でSIMカード「単品」も充実 大手キャリアも

 家電量販店やWeb通販で販売されているSIMフリースマホは、別途SIMカードを用意しないと携帯電話として利用できません。先述の通り、手持ちのSIMカードでも設定をすれば利用できますが、SIMカードだけを別途契約して入手して使うこともできます。

 SIMカードの単品契約は、格安SIMならWebや一部の家電量販店で受け付けています。大手キャリアでも、キャリアショップに端末を持ち込めば単品契約できる他、ドコモやY!mobileではWebでも受け付けています。

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