USB-Cを搭載するiPhoneはいつ登場する？　EUの統一化でAppleはどうする

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EUはUSB-Cに統一へ

　EUの合意では、スマートフォンやタブレット、デジタルカメラといった電子機器の充電ポートを24年秋までにUSB-Cに統一します。デバイスごとに異なるポートの充電器を使うのは手間だという消費者の声に対応するものです（ITmedia NEWSの記事）

　実際には、最近登場した多くの機器がUSB-Cを採用しており、既にポートの事実上の標準となっています。2年後の「24年秋」というスパンを考えると、多くのメーカーにとっては想定の範囲内となりそうです。

　となると、この問題で一番大きな影響を受けそうなのがAppleです。AppleはiPad ProではUSB-Cを採用していますが、人気のiPhoneなどではLightningを堅持。USB-Cへの統一の動きに対して「イノベーションを阻害し、電気廃棄物の山を作る」と反対してきました。

　iPhoneはドイツやイタリアなどEU主要国でトップクラスのシェアを獲得しており（アウンコンサルティングの調査結果）、ライバルの韓国Samsung Electronicsの「GALAXY」シリーズはUSB-Cを採用済み。USB-Cへの統一合意を受け、Appleは現時点では態度を表明していませんが、iPhoneも何らかの対応を迫られることになります。

USB-C搭載iPhoneは「15」？

　Appleは正式には何も公開していませんが、USB-Cを採用したiPhoneをテストしているとうわさされています。

　Appleの内部情報に詳しいブルームバーグのマーク・ガーマン記者は5月、「Appleはここ数カ月、USB-Cを搭載するiPhoneをテストしており、Lightning用アクセサリを使えるようにするアダプターの開発にも取り組んでいる」と、事情に詳しい人物の情報として伝えています（ブルームバーグの記事）。

　iPhone関連予想を的中させてきたことで知られるアナリストのミン-チー・クオ氏も5月、「iPhoneはLightningをあきらめ、USB-Cに切り替える」という調査結果を明らかにしています（クオ氏のツイート）。

　ではそのiPhoneはいつ登場するのか──ということですが、ガーマン記者とクオ氏ともに、ずばり「2023年」と予測します。

　毎年秋に登場する新型iPhoneは、今秋も「14」が登場するとみられます。予測では、14ではLightningポートを引き続き採用。USB-C搭載iPhoneは2023年秋に披露される「15」になるだろうというのが現時点の予測です。

　ただ、iPhoneはMagSafeによるワイヤレス充電機能を搭載しており、AppleはUSB-Cへの切り替えで防水性の維持に苦労するという見方もあります。ヘッドフォン端子を追放したように、完全にポートをなくしたiPhoneが登場する可能性もうわさされています。

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