「街乗り向きのバイク」はスクータータイプ一択? いいえ、ほかにもあります!
自転車よりも行動範囲が広くて機動性に優れ、乗用車よりも経済的。そうしたメリットにひかれて、街乗りを目的としてバイクを選ぶ方もいるでしょう。ここでは、街乗りに適したバイクの種類について詳しく紹介します。
自転車よりも行動範囲が広くて機動性に優れ、乗用車よりも経済的。そうしたメリットにひかれて、街乗りを目的としてバイクを選ぶ方もいるでしょう。ここでは、街乗りに適したバイクの種類について詳しく紹介します。
大屋雄一
モーターサイクル&自転車ジャーナリスト。短大卒業後、好きが高じて二輪雑誌の編集プロダクションに就職し、6年の経験を積んだのちフリーランスへ。ニューモデルの試乗記事だけでもこれまでに1500本以上執筆し、現在進行形で増加中だ。また、中学~工高時代はロードバイクにものめりこんでいたことから、10年前から自転車雑誌にも寄稿している。キャンプツーリングも古くからの趣味の一つであり、アウトドア系ギアにも明るい。
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近距離移動がメインなら、車検のない250cc以下がおすすめ
会社や学校までの移動手段として、また買い物の足としてバイクを利用している人は多いでしょう。二輪車の中で最も保有台数が多いクラスが、短距離移動に適した原付一種(排気量50cc以下)なので、それだけ足代わりに使っている人が多いのは間違いありません。
現在は電動アシスト自転車の人気も高いですが、エンジンの動力のみで走れるバイクの方が圧倒的に楽であるという事実は覆せません。
さて、タウンユースをメインにバイクの購入を検討されている方は、維持費を含めた経済性も重視しているはず。となると、車検がなく燃費も良い250cc以下が一つの目安となるでしょう。
また、高速道路など自動車専用道路を通らないのであれば、より車両価格の安い原付二種(50cc超125cc以下)がおすすめクラスとなります。原付二種のバイクに乗るには小型二輪免許が必要ですが、教習所で比較的短期間で取得可能です。
すでに普通自動車免許を持っていて、取り急ぎ街中での移動手段が欲しいという方であれば、50cc以下の原付一種から選ぶというのも手でしょう。
それでは、タウンユース向きのバイクの種類について、順を追って紹介しましょう。
昨今のスクータータイプは通勤通学に便利な機能が充実
街中で一番目にする機会が多いのはスクーターではないでしょうか。変速システムがオートマチックなので、基本的な操縦はスロットル(アクセル)とブレーキのみ。しかも、ブレーキについては自転車と同様に両手でレバーを握る形式なので、自転車に乗れる人であれば、怖がらずに運転できるでしょう。
タウンユースで最も人気があるのは、原付二種クラスのスクーターです。このタイプの多くはシートの下にトランクスペースを設けており、容量をいかに大きくするかで各車両メーカーが争っています。
さらに、信号待ちの際にガソリンの消費を抑えるためのアイドリングストップシステムや、キーの抜き差しが不要なスマートキーシステム、スマートフォンの充電に便利なUSB電源ソケットなど、経済性や利便性に特化した開発競争が行われています。
スロットル操作だけで移動できる利便性の高さから、最も街乗り向きなのはスクータータイプということになります。中でもホンダの「PCX(125cc/160cc)」が圧倒的な販売台数を誇り、その人気ぶりは軽自動車の「N-BOX」をほうふつとさせるほど。どれを買おうか迷っている人には、PCXをおすすめします。
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コンパクトなレジャーバイクは小回りが利くので便利
ホンダの「モンキー125」に代表される、小径ホイールのレジャーバイクもタウンユースに適しています。運転するにあたっては、左手と左足を駆使してのギヤチェンジが必要であり、またリヤブレーキの操作を右足で行うなど、スクーターとはだいぶ操縦の仕方が異なります。裏を返せば、バイクを乗りこなす醍醐味をこの小さなサイズで味わえるということになります。
レジャーバイクにおける最大のメリットは、軽量コンパクトなボディによる取り回しのしやすさです。例えば、先に挙げたPCXとモンキー125を比べてみましょう。車重はモンキー125の方が30kgほど軽く、全長は22cm短いので、狭い駐輪場などでの出し入れが圧倒的にしやすくなります。
弱点はトランクスペースがないことですが、車体の後部にトップケースを追加すれば同等の積載性を確保できます。実際、通勤時間帯に見かけるレジャーバイクのほとんどが、ハードタイプのケースを装着しています。
信号待ちの多い街中では足着き性の良いクルーザーが安心
通勤時間帯は道路が渋滞しやすく、特に都心では走っている時間よりも信号待ちの方が長く感じるほどです。バイクが停車した際には、車体を支えるために足を地面に着く必要があり、その機会が増える街中では「足着き性」が重要になります。
250ccクラスで売れに売れているのが、ホンダの「レブル250」です。昔はアメリカン、今はクルーザーと呼ばれているジャンルで、各モデルに共通するのはロー&ロングなスタイリングです。
クルーザーは、足着き性の目安となるシート高が低いのが特徴で、レブル250を例に挙げると、スクーターのPCXより74mm、またレジャーバイクのモンキー125より86mmも低いのです。
この足着き性の良さもあって、レブル250は他のバイクよりも女性ライダーの比率が高く、街乗りをメインに乗っている方も多いです。
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オールマイティさが光るネイキッドもタウンユース向き
最後に紹介するのは、オーソドックスなスタイリングのネイキッドです。スクーターのようにトランクがあるわけではなく、またレジャーバイクよりも一回り以上大きくて重い点は、タウンユースにおいてマイナス要素と言えるでしょう。
一方で、街乗りだけでなくツーリングにも対応できるなど、オールマイティに使える懐の深さがあります。125ccクラス、250ccクラスともラインアップは豊富で、アフターマーケットパーツが充実しているところも見逃せません。
以上、タウンユース向きのバイクを紹介しました。街乗りに適しているバイクはそもそもニーズが多いため、中古車市場でもたくさん見つけることができます。新車を買っていきなり倒してしまったら……と心配している方は、まずは中古車ショップを何軒か巡って、自分に合うバイクを探してみるのもよいでしょう。
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