Androidスマートフォンは多くのメーカーから発売されていて、バリエーションも豊富です。その中で人気を集めるブランドの1つが、ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia(エクスペリア)」。ソニーグループの技術を生かした映像・音楽機能や、一部機種で採用している縦横比21:9のディスプレイが魅力です。
この記事では、Xperiaシリーズのスマートフォンを選ぶ上で重視すべきポイントと、それを踏まえたおすすめ機種をご紹介します。
スマホは日常的に手に取って使うもの。なので手に持った時のサイズ感と重量感は非常に重要です。
片手で持って使うことが多い人は、横幅の狭い軽量な機種がおすすめです。一方で、動画や写真を存分に楽しみたい人は、少し大ぶりで重くなりますが大画面の機種がおすすめです。
Xperiaの一部機種が採用している縦横比21:9のディスプレイは、大画面と片手での持ちやすさを両立できる反面、縦長ゆえに画面の上部まで指が届きづらくなるというデメリットもあります。ただし、片手操作を支援する「片手モード」もありますので、それを活用すればデメリットはある程度緩和できます。
自分の手に合うかどうか、大画面の方が良いかどうかは、手に持ってみないと分からないこともあります。気になる人はショップで実機を持たせてもらいましょう。
スマートフォンの頭脳を担う「プロセッサ」は、ここ数年で飛躍的な進歩を遂げました。そのこともあり、WebサーフィンやSNSの利用程度なら、手頃な価格のミドルレンジモデルでも十分過ぎるぐらいに快適です。
それでも、プロセッサのスペックが快適さを左右する使い道があります。具体的には、以下のような使い方をするなら、ハイスペックなプロセッサを搭載するモデルがベターです。
日本で販売されるXperiaは全機種、Qualcommが開発した「Snapdragon(スナップドラゴン)」というプロセッサを搭載しています。Snapdragonは型番の百の位が大きいほどハイスペックで、現行のラインアップでは「Snapdragon 855」が一番ハイスペックです。上記のような用途に使うなら、Snapdragon 855を搭載するモデルを選びましょう。
一方、スマホでそこまで“がっつり”としたことをしないなら、「Snapdragon 630」を搭載するミドルレンジモデルが良いでしょう。価格も抑えられます。
なお、Androidスマホはメインメモリ(RAM)の容量も快適に使う上で重要なポイントですが、現行のXperiaは機種によって4〜6GB備えているので、よほどのことがなければ十分です。現行Xperiaのストレージ(ROM)はおおむね64GBと、利用法によっては少なめですが、microSDを使えば補えます。
スマホで欠かせない機能の1つがカメラです。最近では、視野角やズームを切り替えるため、あるいはボケ味のある写真を撮る「ポートレート撮影」を実現するために2つ以上のカメラを搭載する機種も珍しくなくなりました。
現行のXperiaでは、機種によってアウトカメラを1〜3つ備えます。2つ以上のカメラを備える機種ではポートレート撮影も可能です。
デュアルカメラモデルでは、広い範囲を撮れる「広角」レンズと、遠くを撮れる「望遠」レンズを備えます。一方、トリプルカメラモデルでは、これら2つのレンズに加えて広角レンズよりもさらに広範囲を撮れる「超広角」レンズも備えます。超広角レンズは、集合写真や横長の建物の撮影時などに役立ちます。
一方、日本で販売されるXperiaのインカメラは全機種シングル構成ですが、機種によってセンサーの画素数が異なります。基本的にはセンサーの画素数は高いほど精緻な写真が撮れます。自撮りをすることが多い人は、高画素のモデルがおすすめです。
以上3つのポイントを踏まえた上で、お勧めのXperiaを4つご紹介します。
Snapdragon 855を搭載しつつ、横幅を68mmに抑えたハイスペックモデルで、NTTドコモ、au、ソフトバンクから発売されています。スマホ全体で見渡しても「コンパクト」と「ハイスペック」を両立した貴重な1台です。
アウトカメラはトリプル構成で、プロユースにも耐えうる動画撮影アプリ「Cinema Pro」もプリインストールしています。ゲームをプレイする際に便利な設定機能も備えます。
キャリアのWeb直販価格は税込みで9万円弱〜10万円程度と幅があります。
Xperia 5とほぼ同時に発表されたミドルレンジモデルで、au、Y!mobile、UQ mobileから発売されています。縦横比21:9のワイドディスプレイを搭載しつつ、プロセッサやメインメモリのスペックを抑えることで手頃な価格を実現しました。
アウトカメラはデュアル構成でポートレート撮影にも対応。最近のスマホでは省略されがちな3.5mmイヤフォンマイク端子を備え、ハイレゾ音声の再生もできます(別途、対応イヤフォンが必要です)。
キャリアのWeb直販価格は税込みで3万円台半ば〜5万円程度と幅があります。
現行のXperiaにおいて、先述のXperia 5と並んでハイスペックなモデルです。NTTドコモ、au、ソフトバンクから発売されています。6.5型のディスプレイを搭載しながらも、横幅を72mmに抑えていることが魅力です。
アウトカメラやゲーム回りの機能は、Xperia 5と同等。画面が大きい分、より迫力ある映像を楽しめます。
キャリアのWeb直販価格は税込みで9万3000円〜10万5000円程度。Xperia 5よりも若干高めです。
なお、この機種はメーカーからSIMロックフリーの「Professional Edition」も発売されています。その名の通り、映像制作や写真撮影、eスポーツのプロに向けたモデルで、内蔵ストレージの強化(64GB→128GB)、有線LAN接続への対応などが施されています。メーカー直販価格は税込みで15万7300円です。
Snapdragon 650を搭載するミドルレンジモデルで、Xperia 8よりもわずかですがコンパクトです。NTTドコモや楽天モバイルの他、IIJmio、gooSimseller(OCN モバイル ONE)、mineo、nuroモバイルからも発売されています。
ディスプレイは5型のフルHD+(1080×2160ピンポイント)液晶で、「縦長すぎるスマホはちょっと……」という人にもおすすめ。アウトカメラはシングル構成ですが、ハイブリッド手ブレ補正に対応しています。インカメラは画角120度の超広角レンズを搭載。大人数での自撮りに便利です。
キャリアやMVNOのWeb直販価格は税込みで5万円弱〜5万円台半ばとなっています。
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