最近、ミドルレンジ(中ぐらいのスペック)のスマートフォンが注目を集めています。中でもAppleの「iPhone SE(第2世代)」、Googleの「Pixel 4a」、そしてソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia 8 Lite」は気になっている人も少なくないでしょう。
この記事では、これら3機種の主な特徴をチェックしていきます。スマホ選びの参考になれば幸いです。
スマホの使い勝手を決める要素はいろいろありますが、手に持って使うものですから本体の大きさ(サイズ)、特に幅と高さが重要です。幅は握りやすさを左右し、高さは片手で操作する際に親指が上端に届くかどうかを左右します。
今回紹介する機種のサイズは以下の通りです。幅、高さ、厚さ(奥行き)の順に記載しています。
いずれの機種も昨今のスマホとしては横幅が抑えられているため、小さめの手でもしっかり握ることができます。iPhone SE(第2世代)とPixel 4aは高さも抑えられているので、かなり小さな手でなければ片手で操作することも容易でしょう。
「それでも届かない……」という人でも、iPhone SE(第2世代)なら画面の上端を下げて表示することでタッチしやすくする機能も備えています。
本体の重量も、持つ際のフィット感に影響します。3機種の公称重量は以下の通りです。
搭載しているハードウェア機能が比較的シンプルなこともあり、iPhone SE(第2世代)とPixel 4aは軽量です。一方、Xperia 8 Liteは、アウトカメラをデュアル構成にしていることなどから少し重めです。
「YouTube」「Netflix」「Hulu」など、スマホでの利用を想定した動画配信サービスも増えています。動画をより楽しみたいなら画面のサイズと解像度は重要です。サイズは臨場感に直結し、解像度は映像のきめ細かさに影響します。
今回紹介している3機種の画面のサイズ(対角)と種類、解像度(横×縦)は以下の通りです。
画面のサイズは、Pixel 4aとXperia 8 Liteが大きくて有利です。特に、Xperia 8 Liteは映画館のスクリーンと同じ21対9のアスペクト比(縦横比)を有しているため、実写映画を楽しむ場合はメリットが大きいです。
解像度面でも、Pixel 4aとXperia 8 Liteは優位に立ちます。スマホ向け動画サービスの多くは、最高画質をフルHD(1920×1080ピクセル)としているので、両機種ならフルHDの動画を解像度を落とさずに見られます。
ディスプレイの種類に目を移すと、有機ELを採用しているPixel 4aは色の鮮やかさ(特に黒色)に優れます。ただし、液晶を採用しているiPhone SE(第2世代)やXperia 8 Liteがとても不利かというとそんなこともありません。
特にiPhone SE(第2世代)の液晶は「DCI-P3」という映画で用いる色域(色の範囲)規格をカバーしており、色鮮やかな表示が可能です。
スマホを使って外出先で映像や音楽を楽しむ場合、イヤフォンやヘッドフォンをつなぐ機会もあると思います。3.5mmコネクタのあるイヤフォンやヘッドフォンを使う場合はイヤフォンマイク端子(ジャック)の有無もチェックしましょう。
今回紹介しているスマホのうち、iPhone SE(第2世代)にはイヤフォンマイク端子がないため、3.5mmコネクタを使うイヤフォンやヘッドフォンを本体に直接つなげません。別売の「Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」を用意しましょう。
スマホに欠かせない機能の1つがカメラです。最近はミドルレンジモデルでもカメラに注力する機種が多く、画質も向上しています。ただ、ハイエンド(高性能)なスマホと比べると、特にアウトカメラ(リアカメラ、外側カメラ)の数を抑えることで価格を抑える傾向にあることは事実です。
今回紹介しているスマホのアウトカメラの構成は以下の通りとなっています。
iPhone SE(第2世代)とPixel 4aはシングル構成となっています。ただし、光学手ブレ補正はしっかりと備わっている他、「ポートレート(背景ぼかし)撮影」を始めとして、上位機種が備える撮影機能におおむね対応しています(※1)。
(※1)同じ撮影機能でも、上位機種と異なる方法で実現していることがあります
一方、Xperia 8 Liteは、デュアル構成のアウトカメラです。他の2機種がソフトウェア主体で実現しているポートレート撮影を、2つのカメラを使うことで高い精度で行えます。少し遠い所の撮影も、望遠カメラを使えばバッチリです。
ちなみに、インカメラ(フロントカメラ、内側カメラ)はいずれもシングル構成で、以下のような仕様となっています。
スマホにデータを保存する際に重要なのが内蔵ストレージ(フラッシュメモリ)の容量です。大きければ大きいほど、たくさんのアプリや音楽、動画を保存できます。
今回紹介している3機種の内蔵ストレージの容量は以下の通りです。
iPhone SE(第2世代)は、容量を選べます。購入価格を抑えたい人は少ない容量、たくさんアプリやデータを保存したい人は大きな容量のものを購入すればOKです。
一方、Xperia 8 Liteのストレージは64GBと、少し少なめです。ただし、ストレージが足りなくなったら市販のmicroSDメモリーカードを追加できます(最大512GB)。
さて、これら3機種ですが、どこで買うことができるのでしょうか。そして、端末代金(価格)はいくらくらいになるのでしょうか。
iPhone SE(第2世代)の販路は以下の通りです。3機種の中で一番販路が多いことが特徴です。
(※2)128GBモデルについては9月上旬から取り扱い予定
Appleの税別直販価格は、64GBモデルが4万4800円、128GBモデルが4万9800円、256GBモデルが6万800円です。ボディーカラーは、ホワイト、ブラック、(PRODUCT)REDの3つを用意しています。
Apple直販で購入する場合はSIMロックフリーで、どのキャリアでも利用できます(※3)。一方、キャリアで購入する場合は無金利の分割払いや下取りプログラム、独自の補償サービスに加入できます。
(※3)Apple直営店においてキャリア回線とひも付ける形で購入した場合は、当該キャリアのSIMロックをかけた状態で販売されます
Pixel 4aは、GoogleのWeb直販「Googleストア」か、ソフトバンク取扱店で購入できます。ボディーカラーはJust Blackのみです。
Googleストアでは、どのキャリアでも利用できるSIMロックフリーの状態で税込み4万2900円で販売されます。ソフトバンク取扱店ではSIMロックのかかった状態で販売されますが、一定の条件を満たせば解除できます。
Xperia 8 Liteは、いわゆる「格安SIM」を取り扱うMVNOを通して販売されます。取り扱うMVNOと税込み販売価格は以下の通りです。
いずれのMVNOもSIMロックフリーの状態で販売します。端末代金の分割払いも可能です。ボディーカラーはBlackとWhiteを用意しています。
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