電気料金などの高騰が家計を圧迫しています。そのため、少しでも水道光熱費を節約したいと考えている方も多いのではないでしょうか。水道料金は工夫次第で節約が可能です。例えば、「節水シャワーヘッド」に変えることで使用する水量を節約できます。
今回は、節水シャワーヘッドに買い替えることで節約できる金額や、おすすめのシャワーヘッドを紹介します。
東北大学中退後、15年間警察で勤務。在職中は主に刑事部門を担当し、鑑識や初動捜査、知能犯罪捜査などを手がける。在職中に日商簿記2級、2級FP技能士、情報セキュリティスペシャリストなどの資格を取得。警察を退職後ライターとして活動を始め、前職や資格をいかして情報セキュリティなどIT関連や家計の節約に関する記事などを手がけている。
節水シャワーヘッドを使うと、どのくらい節約できるのでしょうか。通常のシャワーヘッドで使われる水量は1分当たり12Lと言われています。シャワーを使用する平均時間は夏場で8分、冬場で10分という調査結果があり(出典:風呂文化研究会 都市生活研究所)、使用時間を仮に9分とすると、1日で使用するシャワーの水量は108Lです。
節水シャワーヘッドは、製品によって節水率が約30〜80%と異なります。1L当たりの単価を0.24円とした場合(東京都水道局生活用水実態調査に基づき算出)、30%の場合は1日に約8円、80%の場合は約21円節約できます。1年だと節水率30%で約2920円、80%で約7665円です。
大したことがないように感じるかもしれませんが、節水シャワーヘッドは一度交換すれば当分交換する必要がありませんから、時間がたてばたつほど節約の効果が感じられるようになるでしょう。
例えば「逆止弁」と呼ばれる水の逆流を防ぐ弁がついていないバランス釜や、2ハンドル式の混合水栓では節水シャワーヘッドが使えませんので、購入前に確認しておきましょう。
湯沸かし器によっては、一定量の水が流れないと作動しない機種があります。対策としては、水栓をできるだけ開くことでお湯が出やすくなります。
ほかにも、エコキュートなど貯湯式の給湯器を使用している場合は注意が必要です。これらは水圧が水道よりも低いため、節水シャワーヘッドを使うと水の勢いが弱いと感じてしまうことがあります。この場合は、低水圧にも対応できる節水シャワーヘッドを選ぶとよいでしょう。
節水シャワーヘッドの中には、手元で水を止めたり出したりできるボタンがついているものがあります。小まめに水を止めることで、さらに節水ができるようになるでしょう。
節水シャワーヘッドには多機能な製品も多いですが、機能が増えるほど重くなりがちです。重いと長時間使用するのがつらくなりますし、小さな子供がいる場合も使いにくく感じるでしょう。必要な機能を備えつつ、できるだけ軽い製品を選ぶことをおすすめします。
節水シャワーヘッドは水が出る穴が非常に小さくなっており、異物が詰まりやすい構造です。ただでさえ水量が少ない節水シャワーヘッドの穴が詰まってしまうと、十分な水量を確保できなくなります。「シャワー板」と呼ばれる穴が空いた部品が簡単に取り外せる製品を選べば、手入れもしやすく長期間使い続けることができるでしょう。
日丸屋製作所の「H-SH-001」は、230個の極細シャワー穴により最大80%もの節水が可能で、節水シャワーヘッドの中でもトップクラスの節水性能です。30社以上の工場と協力して改良を重ねて開発された製品です。止水ボタンもついているため、さらに節水できるでしょう。
水流も調節できるため、自分が心地良いと感じられる強さにできる点や、塩素が除去できる点もメリットです。公式サイトでの販売価格は2980円(税込、以下同)。デメリットは、重量が240gとやや重い点です。
アラミックの「ST-C3BA」は、流量調節機能が特徴の節水シャワーヘッドです。流量はソフト・中間・ハードの3段階で調節でき、ソフト水流は肌が敏感な方などに、ハード水流は洗髪などで汚れをしっかり落としたい場合に適しています。ソフト水流では50%、ハード水流では70%節水できます。
増圧機能があるため、エコキュートを使用している場合など、水圧が低い場合でも安心して使用できる点もメリットです。ショッピングサイトで5000円前後から販売されています。
三栄の「節水ストップシャワーヘッド PS323-81-XA-MW2」は、リーズナブルな価格が特徴で、ショッピングサイトでは1000円前後から入手可能です。価格は抑えられていますが、節水率は50%で止水ボタンもあるなど、最低限の機能は備えられています。また、重量が96gと非常に軽量な点もメリットです。一方でシャワー板が取り外せないため、メンテナンス性は劣ります。
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