【付録の絵本やかるたも必見】SNS発の「ちいかわ」をコミックス各巻で再履修 草むしり検定編や小さな友達編など名エピソードにじっくり浸ろう

[森坂光郎，Fav-Log]

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　老若男女を問わず人気を集め、もはや社会現象となった「ちいかわ」。最新グッズが発売されれば数秒で完売し、各種イベントのチケットも争奪戦の様相……。キャラクターのかわいらしさも、ちいかわ人気の要因ですが、その真の魅力は原作漫画ストーリーの「深さ」とも言えます。

ちいかわ　なんか小さくてかわいいやつ（１）なんか楽しくて飾れる絵本付き特装版（出典：Amazon）

　ちいかわの原作はX（旧ツイッター）にて作者のナガノ先生が連載する漫画ですが、原作ストーリーをじっくり楽しむには、紙のコミックスで読むのもおすすめです。今回は「ちいかわ」をより深く楽しめる、コミックス1巻〜3巻の見どころと「特装版」の付録について紹介します。後編では、4巻〜最新6巻を紹介するので、ちいかわのストーリーを改めて読みたい人はチェックしてみてください。

森坂光郎

古の「ケータイ雑誌ライター」。フィーチャーフォン時代の終焉とともに、守備範囲をIT・ガジェット・パソコン・AV家電など広範囲に拡大。趣味はゲームとアニメ・仮面ライダー・アメコミ映画などの鑑賞。好きな音楽はクラシックロックとネオアコ。

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「ちいかわ」たちが繰り広げる、楽しくて、切なくて、ちょっとハードな日々の物語

　「ちいかわ」はイラストレーター・漫画家のナガノ氏による漫画作品。2020年よりXにて連載されており、2021年には単行本化、2022年にはテレビアニメ化されました。また、さまざまな企業やブランドとのコラボレーションアイテムも展開し、多方面で話題を集めています。

ちいかわ第1巻・特装版の付録は、ナガノ先生のオリジナルストーリー絵本「サク モグ ごくん」です（出典：Amazon）

　ちいかわのコミックスは、講談社から発売されており、最新刊である第6巻が2023年12月21日に発売されました。各巻とも、コミックス本体だけの「通常版」と、付録がついた「特装版」が販売されています。特装版は限定版ではないので、現在でも各巻ともに一般の書店やAmazonなどのECサイトで入手できます。

　コミックスの内容は、ナガノ先生のWeb連載を再構成したものですが、コミックスでしか読めない描きおろしのお話も掲載されています。ちいかわワールドにハマり始めた人、キャラクターは好きだけど原作を読んでない人、そしてWeb連載だけで読んでいた人、全てのちいかわファンにぜひ読んでほしいのがコミックス版なのです。第6巻の発売を機に、全巻そろえて一気読みすれば、ちいかわのことがもっと好きになるでしょう。

「こういう風になってくらしたい」から生まれた第1巻

　「ちいかわ　なんか小さくてかわいいやつ（１）」は、2021年2月9日発売の記念すべき第1巻。ナガノ先生の「こういう風になってくらしたい」という願いとともに、なんか小さくてかわいいやつ「ちいかわ」の様子が描かれ、物語は始まります。

ちいかわ　なんか小さくてかわいいやつ（１）なんか楽しくて飾れる絵本付き特装版（出典：Amazon）

　長編エピソードとしては、ちいかわ、ハチワレ、うさぎのなかよしトリオが人形になってしまう「なんとかバニア」編、ちいかわがハチワレの窮地を救う「穴」編、うさぎとハチワレに恐ろしい変化が起こる「杖」編などが掲載され、1巻から早くも不穏な空気が流れています。描きおろしエピソードは、お騒がせキャラのモモンガと鎧さんのお話。モモンガのウザさが際立つ楽しいエピソードで、モモンガファンには特におすすめです。

　特装版の付録はナガノ先生描きおろしのオリジナルストーリー絵本「サク モグ ごくん」。小さな子供でも安心して読めるストーリーですが、ナガノ先生らしい冴えたオチも用意されています。ちいかわ第1巻・特装版の定価は1870円（税込、以下同）、通常版の定価は1100円となっています。なお、特装版の付録の絵本は、内容とデザインがリニューアルされた単行本も別途販売されています。

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ちいかわたちが「草むしり検定」に挑む第2巻

　2021年8月23日発売の第2巻では、ちいかわ、ハチワレ、うさぎの仲良し3人組を中心に各キャラクターの立ち位置が明確になり、ストーリもより重厚で、ますます面白くなっています。

ちいかわ　なんか小さくてかわいいやつ（２）なんか楽しくて開ける絵本付き特装版（出典：Amazon）

　主な収録エピソードとしては、ちいかわとハチワレの切ない友情ストーリーが展開される「草むしり検定」編、囚われの星たちを救う「三ツ星レストラン」編、ハチワレが念願のカメラを手に入れる「カメラ」編などがあります。一方、3巻のクライマックスにもつながる「擬態型」の1種が登場する「グーチョキパーで」も見逃せないエピソードです。

　描きおろしエピソードは、雑誌「モーニング」に掲載されたものなどのほか、アニメにも待望の登場を果たしたシーサーが、ラーメン屋「郎」に弟子入りするまでを描いた貴重なエピソードもあり、シーサーファンにとっても必見の1冊となっています。

　特装版の付録は1巻と同様、ナガノ先生描きおろしのオリジナルストーリー絵本である「おつかれラーメン」。こちらの絵本も「サク モグ ごくん」と同じく、単行本が別途販売されています。

　ちいかわ第2巻・特装版の定価は1980円、通常版の定価は1210円となっています。

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大反響の「小さな友達」編を完全収録した第3巻

　2022年3月23日に発売した第3巻の表紙はうさぎ。1巻のちいかわ、2巻のハチワレと続き、ここまででなかよしトリオの3人がそれぞれ表紙となっています。3巻には、ファンの大反響を巻き起こした「小さな友達」編が収録されており、この第3巻までを1つの区切りと考えても良いかもしれません。

ちいかわ　なんか小さくてかわいいやつ（３）なんか楽しくて遊べるかるた付き特装版（出典：Amazon）

　うさぎがかじり付いたりんごに入っていた「スイッチ」から巻き起こる「小さな友達」編は、新しい友達の「かぶとむし」を大切に思うようになっていく、ちいかわの切ないストーリーで、その残酷ともいえるラストが大反響を呼びました。

　さらには巨大生物「あのこ」との出会いから「おっきい討伐」任務での対峙、4巻のクライマックスの中心となる「パジャマパーティーズ」の登場など、とにかく見どころが満載の1冊となっています。怒涛のストーリー展開の一方、描きおろしエピソードでは、鎧さんたちとの交流などを中心に、ほのぼのとしたエピソードが描かれています。

　特装版の付録もなかなか強烈。ちいかわの「なんか楽しくて遊べるかるた」が付いていますが、その箱を開けると一番上には「キメラ」の札と、呪われたハチワレとうさぎの札が配置されており、ちいかわのダークな面が好きなファンにはたまらないアイテムとなっています。ちいかわ第3巻・特装版の定価は2970円、通常版の定価は1210円となっています。

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