アウトドアシーンでの眠りの質を左右するのが「マット」です。現在、ワークマンでは7種類ものマットを販売しており、いずれも順調に売れているとのこと。今回はその中から、値段が最も高いものと安いもの、2種類のマットについてレビューを交えつつ紹介しましょう。
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先に紹介するのは、ワークマンのラインアップの中で最も高い「エアディメンションマットレス」です。高いとはいっても4900円(税込、以下同)なので、アウトドア用のマットとしては安価な部類に入ります。
一般的にマットは、「クローズドセル」「インフレータブル」「エア」の3種類に大別されます。それぞれに長所と短所があり、マット選びを左右します。
エアディメンションマットレスは、折りたたみ型という点ではクローズドセルに似ていますが、素材はポリエチレンフォームではありません。加えて、空気を入れたり抜いたりという作業は一切必要ないので、インフレータブルやエアにも属しません。つまり、かなり特異な立ち位置と言えるでしょう。
中材に使われているのは、東洋紡社の三次元網状繊維構造体です。これは一般的な低反発ウレタンフォームよりも圧縮回復特性に優れているほか、弾力性が長持ちするという特徴があります。
また抗菌防臭加工が施されているので菌が繁殖しにくく、さらに水切れ性能が良いのでシャワーで洗えるなど、他のマットでは実現しにくい機能をいくつも備えています。
展開したときの寸法は約180(長さ)×60(幅)cmで、日本人成人男性の平均身長が171.5cmであることを考慮すると、十分なサイズと言えるでしょう。厚さはわずか2cmほどですが、実際に芝のキャンプサイトで広げて寝転がってみると、腰や頭部が沈みすぎることなく、適度に体圧が分散されていることが分かります。
コットの浮遊感とも違い、その寝心地を例えるならスプリングマットレスでしょう。背中の蒸れ感が少ないのもポイントで、特にサマーシーズンは快適かもしれません。
収納時のサイズは約60×20×18cm、重量は実測で1.3kgほどです。マットとしては軽量コンパクトな部類と言えるでしょう。コットと組み合わせてさらに快適性を高めたり車中泊に使ったりと、使い道はさまざま。
ちなみに現在は、生地の片面にアルミシートを使用して断熱性をプラスした「アルミエアディメンションマットレス」も同価格で販売中です。
続いて紹介するのは、ワークマンの現行のラインアップで最も安価なマットである「断熱フィールドマット(1280円)」です。発泡ポリエチレン製のクローズドセルマットで、片面にアルミ蒸着ポリエチレンフィルムを採用して断熱性を高めています。
クローズドセルマットは、軽量であること、またインフレータブルやエアマットのように穴が開いて使えなくなるなどの心配がないため、登山でキャンプをする方を中心に人気を集めています。
同種の製品はさまざまなブランドが販売していますが、アルミ蒸着タイプで3000円を下回る商品があまりない中、ワークマンの断熱フィールドマットは1280円と圧倒的に安価なのがポイントです。
広げたときのサイズは約60(縦)×180(横)×1.9(高さ)cmと大面積なのに実測で341gしかなく、500mlのペットボトルより軽いのです。寝心地については、先に紹介したエアディメンションマットレスに一歩、いや二歩ぐらい譲りますし、地面の形状の影響をダイレクトに受ける傾向にあります。
しかし、ほどほどの反発力は慣れてしまえば快適で、アルミフィルムによる断熱性もしっかりと感じられます。
折りたたみ型ですので、上を1段分折って枕にしたり、4つに折って座布団にしたりと、使い方はさまざま。また生地を使用していないので、ぬれたり汚れたりしてもすぐに拭き取れるのもメリットの一つ。
キャンプギアの予算をできるだけ抑えたい方はもちろん、車中泊用に一つ車に積んでおくなど、さまざまなシーンで活躍するマットです。
以上、ワークマンの最も高いマットと安いマットを紹介しました。どちらもアウトドア用としては安価ですし、ぜひマット選びの参考にしてみてください。
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