安価なカジュアルシューズを幅広く取りそろえている「ワークマン」。サンダルやセーフティシューズなども含め約20足を実際に履いた筆者が、ここ最近買った中からお気に入りの3足を紹介します。
江戸川 ユウ
自転車とバイクによるさまざまな遊び方を追求するフリーランスライター。各メディアが注目する以前からワークマンのアパレルをライディングギアとして愛用しており、今ではキャンプ用品まで同社の製品で一式揃えるほど、その発展ぶりに感心している。幼少時代から海川問わず釣りが好きで、近年は登山も趣味の一つに。
ワークマンは、セーフティシューズやレインブーツだけでなく、近年はカジュアルシューズや防寒ブーツなどにも注力しています。
ワークマンのシューズは単に安価なだけでなく、一般的に甲高幅広と言われる日本人の足にフィットしやすい点が気に入っています。これは日本ブランドならではの長所と言えるでしょう。
最初に紹介するのは、2024年の春夏シーズンに新登場した「ハイバウンスバラストウォーク」。販売価格は2900円(税込、以下同)です。商品名からも分かるように、しっかりとバウンステックが使われています。
ハイバウンスシリーズは、製品ごとにバウンステックの使われ方が異なります。このモデルの場合、かかとの中間層にバウンステックを内蔵。植物由来デンプンを約15%使用した「バウンステックエコ」という次世代タイプで、地球環境に配慮している点にも注目です。
アウトソールには、歩行時の横ブレを軽減するためのスタビライザーが埋め込まれています。これもシリーズ唯一の機能で、ウォークという名の通り歩きやすさに注力していることが伝わってきます。
実際に歩いてみると、かかとから接地した際のクッション性の高さと、蹴り出したときの横ブレの少なさにより、長時間歩いても疲れにくいのです。筆者がこれまでに試したワークマンのPB(プライベートブランド)シューズの中で、間違いなくトップクラスの歩きやすさです。
加えてつま先とかかとにはリフレクターが設けられており、夜間歩行時の被視認性を高めてくれるのもうれしい点です。
今ではとてもお気に入りのシューズですが、実は購入後しばらく放置していました。理由は、かかとからつま先にかけて低くなるソールの傾斜になじめなかったから。
それから数カ月後、ふと「使わなくなった他のインソールをカットし、低いつま先側をかさ上げすればいいのでは」と思い立ち、すぐに試したところ大当たり! それ以来、外出時はほぼ本製品を履くようになりました。
続いて紹介するのは「防水シューズハイバウンスレイン」。販売価格は2900円です。先に紹介したハイバウンスバラストウォークと同様に、バウンステックエコをミッドソールに採用しています。
アッパーには、ワークマンオリジナルの高透湿防水素材イナレムが使われており、接地面から5cmまでの高さの防水性があります。普通なら迂回しなければならないアスファルトの水たまりも、ジャブジャブと突っ切っても浸水することはほぼありません。
何よりうれしいのは、アッパーの表面に高撥水加工が施されていること。これにより雨水を強力に弾くだけでなく、多少の泥跳ねもサッと拭き取れるのです。
最大のお気に入りポイントは、アッパーの透湿性が高いので、雨が止んで気温が上がっても蒸れによる不快感が少ないこと。
一方で好みが分かれそうなのは、ミッドソールのクッション性です。ハイバウンスバラストウォークよりも明らかにソフトで、かかとからドンッと着地すると底付き感が発生します。
最後に紹介するのは、2023年の秋冬シーズンに登場した「レザードライビングシューズ」。販売価格は3500円で、アッパーに牛床革を使用しています。ワークマンのPBシューズで本革を採用するのは本製品が初です。
ドライビングシューズの名の通り、かかとが丸みを帯びた巻き上げソールを採用しています。これによって車のペダル操作がしやすく、MT(マニュアルトランスミッション)車に乗っている筆者にとって、非常にうれしい要素なのです。
アウトソールは薄く、ペダルの操作がダイレクトに伝わります。反面、クッション性はだいぶ犠牲になっており、長時間歩くと足裏に疲労を感じやすいのが欠点と言えるでしょう。
この欠点を補うべく、筆者は中敷きをはがして、ワークマンで売っている「マシュマロインインソール」を入れてみました。
これが大正解! 厚みがある上に非常にソフトで、足裏全体に密着するように変形し、荷重が均等に分散されるのです。加えて適度なクッション性もあるので、歩行時の疲労がかなり軽減されました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.