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腕時計の「金属製バンド」の調整にチャレンジ! Amazonの工具セットで作業ポイントを解説

» 2025年04月30日 20時30分 公開
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 近年はファッション用品を、Amazonや楽天などのECサイトで購入する機会が増えました。腕時計も、ネットでの購入に最適なアイテムの1つです。実際にネットで腕時計の購入を検討された経験のある方も、多くおられることでしょう。

腕時計のバンド調節方法 腕時計のバンド調節方法

 ECサイトで腕時計を購入する上での「関門」がバンド調整です。ここでは、Amazonで購入可能な工具セットを主に使用して、金属製の腕時計バンドの調整にチャレンジ。作業の概要とポイントについて解説します。

物欲紳士

物欲紳士

物欲系ブロガー。理系出身で首都圏在住。「物欲紳士ブログ」にて、ミドル世代メンズの視点から「長く使える愛用品との出会い」をテーマに記事を執筆中。趣味は「良いモノ」集め、カメラと写真、クルマとドライブ、旅行、革細工などのモノ作り。


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「ピン止め式」のコマ調整

 腕時計用の金属製バンドの構造で、最も一般的なのが「ピン止め式」です。各コマの着脱可能なリンク部に貫通穴があけられ、ピンが挿入されることで可動リンクとして機能しています。

コマ外しを使って、固定ピンを外す コマ外しを使って、固定ピンを外す

 ピン止め式のバンドのコマを脱着するには、ピンの挿抜が必要です。ピンを引き抜くには、工具セットに付属のコマ外し(ピン抜き台)を利用するのが便利です。バンドの裏側に、上の画像の矢印の表記がある場合は、まず矢印の方向にピンが抜けるよう、バンドをコマ外しにセッティングします。次に、貫通穴と工具(ピン抜き)の先端位置を合わせ、工具をネジ込みます。

 注意点としては、工具先端とバンドの穴位置が合っていないとバンドを傷つけたり、工具の先端部が曲がってしまいます。今回使用したコマ外しは、バンドの受け部の高さ調整が可能で、位置調整が容易な仕様でした。さらに、先端部も交換式でスペアの先端パーツが付属。親切な仕様となっていました。

ピンの引き抜きには、平ペンチを用いると便利 ピンの引き抜きには、平ペンチを用いると便利

 ピンの頭が出たら、ピンを引き抜いてリンクを分解します。引き抜きづらい場合には、接触部がフラットなペンチ(平ヤットコ)を用いると、ピンを傷めずに引き抜くことができます。

ピンをハンマーで押し込む(写真左)。ピンの頭は「ピン抜き棒」を用いて打ち込むと便利(写真左) ピンをハンマーで押し込む(写真左)。ピンの頭は「ピン抜き棒」を用いて打ち込むと便利(写真左)

 コマを取り付ける際には、取り外した際と逆方向にピンを差し込みます。工具セットに付属している固定台にバンドを置き、ピンを差し込んでハンマーで押し込みます。ハンマーで強く叩くと、ピンが曲がる恐れがあるので注意してください。最後にピンの頭を打ち込む際には「ピン抜き棒」を用いると、バンドを傷めずに仕上げることができます。

 リンクを固定するピンの種類にはストレートタイプの他に、「割りピン式」や「Cリング式」などがあります。割りピン式の場合は方向があり、Cリング式はリングを紛失しやすいので注意が必要です。作業の際には細かなパーツを紛失しないように注意し、必ず元の状態に戻すようにしましょう。

「ネジ止め式」のコマ調整

「ネジ止め式」のバンド調整 「ネジ止め式」のバンド調整

 バンドを側面から見た際に、マイナス形状のネジ頭が見えるのが「ネジ止め式」の特徴です。このタイプのバンドの着脱には、バンド固定台のほかにマイナス形状の精密ドライバーを使用します。バンドを固定台に置き、ドライバーを使って取り外します。取り付けは、取り外しと逆の作業を行います。

「G-SHOCK」もメンテするなら、プラス&六角のドライバーもあると良い 「G-SHOCK」もメンテするなら、プラス&六角のドライバーもあると良い

 蛇足ですが、この他にネジを使ってバンドを固定している製品の代表格が「G-SHOCK」です。G-SHOCKのバンドの固定に用いられるネジはモデルによって異なり、ネジ頭の形状はプラスや六角形状となります。マイナス形状に加えてプラスや六角形状のビット(先端部)を備えたドライバーセットがあれば、多くの機種のバンド調整が可能です。

「スライド式」のバンド調整

スライド式のバンド。位置調整可能なバックルを備える スライド式のバンド。位置調整可能なバックルを備える

 最後に、「スライド式」のバンドの調整方法を解説します。スライド式の場合は、手首周りの調整にコマの脱着は不要です。バックルの位置を動かすことで、装着時のバンドの周長を調整できます。

ドライバー等でバックルの留め具を起こし、ロックを解除する ドライバー等でバックルの留め具を起こし、ロックを解除する

 スライド式バンドの調整方法は、バックルの固定部にマイナスドライバー等の先端を入れ、引き起こします。バックル部がスライド可能になるので任意の位置に動かした後に、固定部を倒して再ロックします。

 「スライド式」は専門工具が不要で調整は容易ですが、採用されているのは主に安価な腕時計に限られます。装着性を重視した中級機以上のモデルでは、調整にコマの脱着が必要となる場合が多いでしょう。

慣れてしまえば「早く・簡単に・確実に」調整できます!

「JOREST」の時計バンド調整工具セット 「JOREST」の時計バンド調整工具セット

 今回は2記事に分けて、腕時計のバンド調整の実際のやり方と、その注意点について解説しました。数多くの構造がある腕時計バンドですが、今回ご紹介したような工具セット(と基本的な工具)があれば、多くの種類のバンドを、ご自身で調整できるようになるでしょう。

筆者は収納に、別売のプラスチック製ケースを利用 筆者は収納に、別売のプラスチック製ケースを利用

 今回使用した「JOREST」の工具セットは、作業性に細かな配慮がなされており、コスパの良さも魅力だと感じました。強いて「価格なり」な点を挙げると、外装が段ボール製で、長期保管にはやや難がありそうです。筆者はプラスチック製のケースを別途購入し、クッション材を一部カットした上で収納しています。

 ECサイトであれば、腕時計用の工具セットもお手軽に入手可能です。腕時計のご購入時に、ご自身でバンド調整にチャレンジされてみるのも良いでしょう。

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