車中泊やキャンプなどのアウトドア使用はもちろん、防災アイテムとしても注目されている「ポータブル電源」。この数年で技術が向上し、安全性も高くなっていることから、購入を検討している人もいるでしょう。
しかし、現在販売中の製品は種類も多く、スペックもさまざま。その中から自身の用途にぴったりの製品を選ぶのは、なかなか難しいのが現実です。
特に、1泊程度の車中泊に最適な「小型のポータブル電源」は、スペックや値段的にも人気が高く、製品数も多めです。
そこで今回の記事では、1泊程度の車中泊&キャンプに最適な「小型ポータブル電源」のおすすめをご紹介します。
選ぶときのポイントも解説しますので、購入予定がある方はぜひ参考にしてみてください。
haru.
フリーランスライター・編集者。車中泊・バンライフ・キャンピングカー関連、生活・料理関連の記事を複数メディアで執筆中。夫婦でDIYしたバンで「休日バンライフ」として日常的に車中泊をしています。車中泊では車内でパソコン仕事をする他、料理・読書・ゲームをして楽しむ、完全なる「インドア派」。インテリア・ガジェット・ゲームも大好き。
小型のポータブル電源を選ぶとき、特に注目してほしいポイントは以下の3つです。
1泊に最適な「小型ポータブル電源」を選ぶ際にまず注目したいのは、バッテリーの容量です。製品ページにWh(ワットアワー)と記載のある数字です。
小型のポータブル電源は多くのモデルがありますが、1泊であれば、だいたい280〜350Whほどの容量があればOKです。
筆者が実際に車中泊で使用している電気製品は、夏は小型扇風機や車載冷蔵庫、冬は電気毛布や小型ヒーターといった暑さ・寒さ対策アイテムです。その他、1年を通して使うスマートフォンやタブレット端末、パソコン、カメラの充電などがあります。
筆者は車中泊歴が長いこともあり、消費電力が低めのアイテムを選んでいくことが多く、上記のアイテムも全て消費電力は低めです。もっとも消費電力が高いのは300W弱の小型ヒーターですが、それ以外は30〜60W程度です。
消費電力が低めの電気製品であれば、小型で容量が少ないポータブル電源であっても、長時間の使用や複数アイテムの同時使用、複数回の充電が可能です。
例えば、筆者が冬の車中泊で必ず使用する電気毛布は、消費電力が40W。容量350Whのポータブル電源なら7〜8時間ほどの使用が可能となり、6時間の睡眠時間のみ使用するのであれば、余った分をスマホの充電に使用するなどが可能になります。
次に注目すべきポイントは、ポータブル電源の定格出力です。製品ページにW(ワット)の表記がある数字です。
例えば、消費電力が600Wの電気製品を使いたい場合、基本的にはポータブル電源の定格出力が600W以上あるものでしか使うことができません。
小型のポータブル電源の多くは定格出力が600W前後のため、使用予定の電気製品の消費電力をチェックし、購入予定のポータブル電源で使用可能か事前に確認しておきましょう。
また、ポータブル電源の容量が350Whであれば、消費電力600Wの電気製品を使用できる時間は30分弱となります。消費電力が大きい電気製品を使うほど、バッテリー残量が0になる時間は早くなる、ということは覚えておきたいところです。
ポータブル電源の中には、メーカー独自の特殊技術を用いて、定格出力以上の電気製品を動かすことができるものもあります。例えば、定格出力が600Wであっても、消費電力1000W程の電気製品を使用できるモデルもあります。本来であれば使用不可の電気製品を動かすことができるため、かなり便利です。
しかし「動かすこと(使うこと)が可能」ではあるものの、多くの電気製品においてフルパワーで使うことはできません。
定格出力600Wのポータブル電源で、特殊技術を用いて消費電力1200Wのドライヤーを動かすことができたとしても、パワーが弱めになってしまう場合が多いです。
ただ、消費電力高めの電気製品を使用できるというのは、メリットの一つであるのは間違いありません。上記のポイントにも注目して選ぶことで、購入後も後悔なく、長く使い続けることができるでしょう。
最後にチェックしたいのが、価格や本体の大きさです。予算の範囲内で購入でき、車内で邪魔にならないサイズの製品を選びたいですよね。
基本的には、スペックが低めの製品であれば、安価で本体も小さめのものが大半です。しかし、製品ごとに微妙な違いがあるため、好みや予算、設置スペースに合わせて比較・検討が必要です。
特に価格については、セールなど購入タイミングによって5000円〜1万円ほどの差が出ることがあります。限られた予算内でより良い製品を購入したいなら、購入を焦らず、セール時期を狙うのもおすすめです。
まず紹介したいのは、アウトドアに最適なポータブル電源やソーラーパネルを販売するEcoFlow(エコフロー)の小型ポータブル電源「RIVER 3 Plus」です。
本体容量は286Whで、定格出力は600W。メーカー独自のX-Boost機能で、900Wまでの対応が可能です。
サイズは23.4(幅)×14.6(高さ)×23.2(奥行)cm、重さは約4.7kg。コンパクトなサイズ感で、車内に置いても場所を取りません。
AC充電なら1時間ほどで満充電にでき、ソーラー充電やシガーソケット、発電機からの充電も可能です。
さらに容量がもう少し欲しい場合は、エクストラバッテリーを追加することで、最大858Whの容量に拡張することができます。公式サイトでの販売価格は3万9800円(税込、以下同)です。
2019年のブランド創設以来、小型・軽量タイプから災害にも対応可能な大容量タイプまで、数多くのポータブル電源を展開しているBLUETTI(ブルーティ)。その「AORA 30 V2」は容量が288Wh、定格出力が600Wあり、1泊の車中泊にぴったりです。
BLUETTI独自のリフト機能を使えば、消費電力1500Wまでの電気製品を動かすことができます。
サイズは約25(幅)×16.7(高さ)×17.8(奥行)cm、重さは約4.3kgと、こちらも小型・軽量で持ち運びもラクチン! 45分ほどで80%の充電ができるので、出かける準備をしている短時間で充電ができます。
ポータブル電源では珍しい、4種類のカラー展開も魅力の一つ。ミントグリーン、ペールピンク、スカイブルー、グレーから、好みのカラーを選ぶことができます。公式サイトでの販売価格は3万9800円です。
PECRONの「E300LFP」は容量が288Wh、定格出力が600Wと、標準的で使いやすいスペックの小型ポータブル電源です。
サイズは約25.4(幅)×15.4(高さ)×17.2(奥行)cm、重さは約4.8kg。AC充電ケーブルでの急速充電に対応しており、約1.2時間で満充電にすることができます。
AC充電の他にシガーソケット、ソーラー、USB Type-C充電の4種類の充電方法を利用可能。専用の充電ケーブルを忘れても、USB Type-Cの充電器があれば本体の充電ができます。
さらにAC充電、USB Type-C充電、ソーラー充電を同時に行うこともできるので、充電ストレスが大幅に軽減。手軽に充電してサッと持ち出すことができる、小型ポータブル電源です。公式サイトでの販売価格は4万5900円です。
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