iPadはメモを取ったり、パソコンの横に置いてサブディスプレイとして使ったり、動画鑑賞をしたり、用途が幅広いからこそ「スタンド問題」はずっと悩みのタネでした。
据え置き型のスタンドは安定感はありますが、重くて持ち運びづらい、使う場所が限られる。そんな不満をまとめて解消してくれたのが、MOFTの「ダイナミックフォリオ」です。
ケースとスタンドが一体化した製品で、角度も高さも自在に変えられます。ここでは、実際に使ってみて感じた良かった点、正直に気になった点まで、日常使い目線でレビューします。
立山 亜樹
フリーランスのライター・編集者。元アウトドアショップ店員の経験を活かし、登山やキャンプをはじめとしたアウトドアアイテムから、日常を便利にする生活グッズ、仕事の効率を高めるビジネスツールや最新ガジェットまで、幅広いアイテムのレビューを執筆。自身の体験をベースに、実際に使って感じたリアルな視点で、読者が「これ欲しい!」と思えるような情報をお届けします。
MOFT「ダイナミックフォリオ」の最大の特徴は、折り紙に着想を得た独自構造によって、20通り以上の使い方ができること。フラットに近い角度や、高さを出したフローティング状態など、用途に合わせて細かく調整できます。
たとえば、イラスト制作や手書きメモに向いた「フローティングモード」は、画面が持ち上がることで手首や首への負担が少なく、長時間作業でも疲れにくい印象。首を前に倒さず、自然な体勢で書けるのは大きなメリットです。
一方、動画鑑賞時は「エンターテインメントモード」に切り替えれば、目線が自然に上がり、首や肩が疲れにくく、没入感がぐっと高まります。フローティングモードから、iPadを片手で半回転させるだけでモードを変更できるため、折り直す手間がないのも便利です。
また、強力なN52マグネットとグラスファイバー構造により、見た目以上に安定感があり、「角度をつけたら倒れそう」という不安はほとんどなく使えています。
筆者が使用している、11インチiPad Pro用のケース本体の重さは約292g。軽量で持ち運びの負担にならない点も気に入っています。公式サイトでの販売価格は7880円(税込、以下同)です。
20種類以上のモードがあると、使いこなすのが大変そうと身構えてしまいますが、最初に同梱されているガイドが親切なのでその心配はなくなりました。どの折り方でどんな使い方ができるのか、イラスト付きで確認できます。
実際の操作はとてもシンプルで、基本は「◯印」同士、「―印」同士をマグネットでくっつけるだけ。購入直後は少し戸惑いましたが、数日使えば自然と手が動くようになりました。
筆者は、パソコン横でのサブディスプレイとして使うほか、デスクでのメモ・イラスト作業がメイン。高さを出せるモードは特に出番が多く、机が低めでも視線を合わせやすいのも助かっています。また、外出先で机がないときでも、足の上に置いて安定させられるモードがあり、カフェや移動中のメモ取りにも重宝しました。
ただし、すべてのモードを満遍なく使うかというと、正直そこまでではありません。使い続けるうちに、自分にとって快適な角度や高さは大体固定されていきます。
Apple Pencilを使う人にとって悩ましいのが、持ち運び時の置き場所。MOFTの別売りの「ペンスロット」は、この問題をスマートに解決してくれます。
ケースの溝にはめ込むタイプで、着脱は簡単。筆者はiPadでのメモやイラスト作業が多いためほぼ付けっぱなしですが、使わないときは外せます。バッグの中でApple Pencilが迷子になることがなくなり、取り出す動作もスムーズになりました。
重さは増えるものの体感的には大きな負担はなく、ケースと一体型の安心感があります。ペンスロットは、公式サイトで1480円で販売されています。
MOFT「ダイナミックフォリオ」は多機能ですが、先述した通り、20種類すべてを活用しているかと聞かれると答えはNO。実際によく使うのは3〜4パターン程度で、ほかのモードは「そういえばあったな」という存在になりがちです。
また、マグネット構造ゆえに、折り方によっては慣れるまで安定させるのに少し時間がかかることも。説明書を見ずに直感的に使える、というタイプではありません。
とはいえ、これは欠点というより「多機能ゆえの特徴」。自分の使い方が定まれば、毎回同じモードで快適に使えますし、用途が変わったときに柔軟に別の選択肢を見つけられるのは安心材料でもあります。
価格帯は決して安価ではありませんが、ケース・スタンド・作業環境をまとめて整えられると考えると納得感は充分です。
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