予算3万円台のスマートウォッチ「Amazfit GTS 4」の実力は? クラウンが美しいデザイン&スポーツモードが豊富な優秀GPSウォッチ
2022年10月に発売された「Amazfit GTS 4」。公式オンラインストアでの販売価格は3万1900円(税込、以下同)と、2022年8月に発売された1万6800円の「GTS 4 Mini」よりもグレードが高いスマートウォッチです。1.75インチの有機ELディスプレイが非常に鮮やかで、宝石調のクラウンが上品なデザインです。今回は、その「Amazfit GTS 4」を実際に使用してみましたので、使い勝手やGTS 4 Miniと異なる点などをレビューしていきたいと思います。
2022年10月に発売された「Amazfit GTS 4」。公式オンラインストアでの販売価格は3万1900円(税込、以下同)と、2022年8月に発売された1万6800円の「GTS 4 Mini」よりもグレードが高いスマートウォッチです。
1.75インチの有機ELディスプレイが非常に鮮やかで、宝石調のクラウンが上品なデザインです。今回は、その「Amazfit GTS 4」を実際に使用してみましたので、使い勝手やGTS 4 Miniと異なる点などをレビューしていきたいと思います。
南たな子
Fav-Log編集部員として雑誌・書籍や生活家電、キッチン用品などを担当。大学卒業後はテクノロジー関連の専門誌の記者や経済系メディアの記者・編集者として働く一方で、私生活では何とか2児の母をやっています。10年以上クラシックバレエをやりながら、チアダンス部に所属するなど踊り続けてきましたが、いまはチアダンスを習う子供の応援が趣味。また読書も趣味で、好きなジャンルはハードボイルド。大沢在昌作品は見逃しません。愛車はホンダ・フリード。
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AmazfitのGTS 4は上質なデザインが魅力! センサーのレベルが上がり測定精度もアップ
GTS 4のサイズは42.7(幅)x36.5(高さ)x9.9(奥行)mmで、ストラップを含まない重さは27gです。ディスプレイサイズは1.75インチと、1.65インチのGTS 4 Miniよりも若干大きくなった程度ですが、解像度は390x450ピクセル(341ppi)とGTS 4 Mini(解像度は336x384ピクセル/309ppi)よりも高精細なことが実感できます。
何といっても、アルミ合金製のミドルフレームが上品で、宝石調のクラウンがさらにそのデザイン性をレベルアップしてくれています。カラー展開はインフィニットブラックとミスティホワイト、ローズバッドピンク(筆者使用)があり、男女どちらもスタイリッシュに身に着けることができる色合いです。
またサイドにはマイクとスピーカーを搭載しています。これにより、スマートフォンの電話アプリを使用して、ウォッチで通話が可能です。
搭載センサーも進化しています。「BioTracker 4.0 PPG バイオメトリック」センサーを搭載し、心拍数アルゴリズムもアップグレードしたことにより、前世代よりも33%も多くの健康データを収集できるようになりました。腕の揺れによる信号干渉も低減され、測定精度はほぼ心拍ベルトの水準に達しています。
また、デュアルバンド円偏波GPSアンテナ技術(航空機や自動車分野で使用されているものと同様のもの)を搭載しているので、より高精度なルート測定が可能に。専用の「Zeppアプリ」からルートファイルを読み込むことで、リアルタイムでナビゲートもできるのはうれしいポイントです。たどってきた道を表示し、現在位置からスタート地点までの最短直線もウォッチ上で確認できます。
もちろんAOD(常時表示)モードにも対応。バッテリー容量は300mAh(定格値)と、GTS 4 Miniの270mAhよりアップしています。標準的な使用で約8日間持ちます。
さらにうれしいのが、バッテリー管理の簡単さです。ウォッチのコントロールセンターから設定を開き、充電管理を選択。血中酸素自動モニタリングや自動ストレスモニタリングなどをオフにすることで、バッテリーを長持ちさせることができます。筆者は全てのモニタリング機能をオンにして使用していましたが、5日ほど経つとバッテリー残量が30%程度になったので充電しました。睡眠時の呼吸の質のモニタリングも常時オンにするなど、多くのモニタリング機能を使いながら5日間も持つのは、ロングバッテリーといえるでしょう。
対応デバイスはAndroid 7.0以上、iOS 12.0以上。専用のZeppアプリ(タブレット未対応)を使用して連携します。
期待以上の機能づくし 良かった点を紹介
スポーツモードの優秀さ
GTS 4のスポーツモードは150種類以上あります。GTS 4 Miniのスポーツモードは120種以上となっているので、スペック的にはGTS 4の方が上回ります。また8つの運動の自動認識機能も搭載しているので、運動開始時にいちいち設定する手間が省けます。筆者がランニングを開始したときには、この自動認識機能を確認できました。
運動時の音声アシスタント機能も搭載しています。ウォッチのスピーカーか、ウォッチとBluetooth接続したイヤフォンから、心拍数や水分補給のリマインダー、走行距離などの通知をリアルタイムの音声で受け取ることができます。ただ音声は日本語には対応していないようだったので、筆者は英語を使用しました。
また、筋力トレーニングにも対応しています。回数を自動的に数え、休憩もトラッキングしてくれます。運動後には、Zeppアプリ上で運動した筋肉群と運動時間を確認可能。トレーニング効率をその都度可視化してくれるので、運動メニューを考える際にも役立つでしょう。
さらにウォッチ上で、10種類のスポーツからインターバルトレーニングテンプレートを作成することができます。継続時間や心拍数、消費カロリー、距離などの指標から、自動的にワークアウトのトレーニングステージを変更してくれます。最大30回までループです。
運動後には、ウォッチ上で最大酸素摂取量や完全な回復時間、トレーニングの負荷・効果などのデータを確認できるのも便利です。Zeppアプリだとさらに詳しいデータを確認可能ですが、GTS 4はウォッチ上で確認できたり、設定できたりするデータ・機能が多い印象があります。
音楽保存・再生ができる
GTS 4は、音楽ストレージに音楽を保存することができます。ウォッチのスピーカー、もしくはウォッチとBluetooth接続したオーディオ ヘッドセット/ステレオから音楽を聴くことができます。スマートフォンなしで音楽を楽しむことができるので、ランニング時などに音楽を聴いている人にとっては便利でしょう。
曲の追加はZepp アプリから行います。ミュージックページを開き、MP3形式の音楽ファイルを追加すると、ウォッチ上で聴くことができます。
adidas Runningと同期可能
ランニングをしている人の中には、adidas Runtasticの「adidas Running」アプリを活用している人もいるでしょう。世界中の多くのランナーが活用しているアプリの1つです。GTS 4は「Strava」アプリの他に、adidas Runningアプリと同期が可能です。
同期はadidas Runningアプリ上からも、Zeppアプリ上からも設定できます。
元々adidas Runningアプリを使用していた人は、GTS 4を取り入れやすくなったかもしれません。またGTS 4を身に着けることで、スマートフォンを持たずに計測できるようになるので利便性も向上するでしょう。
モーニングアップデートは1日の予定管理に役立つ
GTS 4は、起床後に「モーニングアップデート」を受け取ることができます。モーニングアップデートとは、1日の準備に役立つ情報を簡潔にまとめたレポートのようなもので、これが筆者は非常に便利だと感じました。
表示内容はその日の天気やバッテリー残量、睡眠状態、スケジュール、独自の健康評価システム「PAI」のスコアなどです。この内容は自身によって設定可能ですし、無効にすることもできます。モーニングアップデートによって、起床直後に1日の予定をイメージできるので、1日のスタートに気持ちの余裕ができたと感じます。
ナビゲーションクラウンが美しい&操作性〇
GTS 4のクラウンは美しいだけではなく、操作性もアップしています。宝石調のナビゲーションクラウンは美しく、特に筆者が使用しているローズバッドピンクのクラウンは、ロゴが輝きより上品な印象を与えています。
このクラウンを押すとメニューが表示され、長押しすると音声アシスタントサービス「Alexa(アレクサ)」を起動します。この機能については、設定で変更可能です。またクラウンをコロコロと転がすと、画面を移動できます。これが非常に使いやすいです。
LINEの返信ができる
GTS 4は前述したように、マイクとスピーカーを搭載しているので、スマートフォンとペアリングすることで通話が可能です。さらにウォッチ上でLINEの返信もできます。
ただ、LINE返信はAndroidスマートフォンのみ可能で、予め設定した定型文のみの返信となっています。
文字盤デザインが豊富
GTS 4のウォッチフェイスは150種類以上あり、すべて常時表示に対応しています。その種類もさまざまで、特筆すべきはゲームに対応したウォッチフェイスがあることでしょう。
ゲーム対応のウォッチフェイス「Let the bullets fly」を設定してみました。ディスプレイをタップするとゲームが開始されます。
写真のような非常に美しいウォッチフェイスもあります。
追加アプリが多い
Zepp OSはアプリを追加できるのが魅力です。例えばゲームだと、筆者のスマートフォン上で28種類確認できました(2023年1月17日時点)。
その他、赤ちゃんの睡眠時間や授乳時間を記録・リマインダーできる「ベビーレコード」など、生活を豊かにするアプリが豊富にそろっています。
機能が充実したスマートウォッチ、気になる点は1つのみ
運動時に気になるクラウン
GTS 4のデザイン性を上げているクラウンですが、運動時に腕に当たってしまい、運動の記録が途中で計測できないときがありました。特に腕立て伏せなど、手首を曲げる動作を行うとクラウンが腕に当たってしまい、クラウンを押してしまいます。
筆者は女性のため手首は細い方かと思いますが、それでも当たってしまうので、気になる人はいるかもしれません。
ランニングなどの運動を習慣化している人にぴったり! デザイン性の高さも魅力
GTS 4の良かった点を8点も記載していますが、それ以外にも驚いた便利な機能がありました。例えば、インターネットに接続していなくても音声操作でスポーツモードなどを開始できる「オフライン音声アシスタント」は、生活をさらに便利にしてくれる機能といえるでしょう。言語は、簡体字中国語と英語、ドイツ語、スペイン語に対応しています(海外版)。
またスポーツモードが非常に豊富なので、日々の運動のモチベーション維持につながるといえます。とはいえ、ここまで比較してきたGTS 4 Miniのコスパの良さは変わらないので、あまり豊富な機能を求めていない人はGTS 4 Miniで十分だと思う人もいるでしょう。
今回の記事では、以前レビューしたGTS 4 Miniにはなかった機能などを主に紹介しました。購入検討時の参考にしてみてください。
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