『リコリス・リコイル』の聖地(押上・浅草周辺)を巡る! 千束とたきなのデートコースを歩いてみた
日本の治安を守るために、危険分子を秘密裏に排除する組織「DA(Direct Attack)」。そのDAのエージェント(通称、リコリス)として活動する少女たちの姿を描いたオリジナルアニメ『リコリス・リコイル』。今回は『リコリス・リコイル』の舞台である押上・浅草周辺を巡礼してきました。
日本の治安を守るために、危険分子を秘密裏に排除する組織「DA(Direct Attack)」。そのDAのエージェント(通称、リコリス)として活動する少女たちの姿を描いたオリジナルアニメ『リコリス・リコイル』。2022年7月に放送が始まると、当初の期待を良い意味で裏切る高い人気を獲得し、ノベライズやコミカライズだけでなく、2023年には舞台化もされるなど、今なお注目を集める1作。
そんな人気作のメインを務めるのは、ヒロインであり最強のリコリスでもある錦木千束と、とある事情でDAから喫茶リコリコへ転属することになった井ノ上たきなの2人。天真爛漫な千束と合理主義なたきなの百合展開を楽しみつつ、一方、日本の治安を脅かすテロリストたちとのシリアスな戦闘シーンにドキドキした方もたくさんいるはず。
筆者も、百合とシリアスの振れ幅の激しさに翻弄されつつも、魅了されてしまったファンの1人です。アニメを見るだけではなく、ぜひ聖地巡礼をしてみたいと思い、今回は『リコリス・リコイル』の舞台である押上・浅草周辺を巡礼してきました。
第5話で松下さんを観光案内した2人を見習い、千束とたきなが歩いたデートコースを案内してみようと思います。ちなみに、松下さんに渡した旅のしおりは公式サイトからダウンロードできますので、そちらを片手に歩いてみるのも一興でしょう。
木島祥尭
フリーライターとして、家電、家具、アニメ等の記事を担当。大学時代から小説や脚本などの創作活動にはまり、脚本では『第33回シナリオS1グランプリ』にて奨励賞を受賞、小説では『自殺が存在しない国』(幻冬舎)を出版。なんでも書ける物書きの万事屋みたいなものを目指して活動中。最近はボクシングをやりはじめ、体重が8kg近く落ちて少し動きやすくなってきました。好きなのものは、アニメ、映画、小説、ボクシング、人間観察。好きな数字は「0」。Twitter:@kirimachannel
→著者のプロフィールと記事一覧
聖地巡礼するなら「錦糸町→押上→浅草」のルートが回りやすい
今回まず筆者が降り立ったのは、錦糸町駅。いろいろな回り方があると思いますが、錦糸町からスタートし、スカイツリーのある押上、雷門のある浅草という順に歩いていくと、行ったり来たりすることがなく、主要な聖地をスムーズに回ることができますよ。
錦糸町駅の北口を出ると、目の前に早速現れるのがスカイツリー。この巨大なランドマークを眺めながら、右手の大通りに出ると「錦糸公園」を発見することができます。ここは第1話にて、喫茶リコリコに転属したばかりのたきなに、千束がいろいろレクチャーする場面で使われている場所です。
喫茶リコリコの仕事に疑問を持つたきなと、トマトジュース片手にその疑問に答える千束が座っているベンチも置いてあります。錦糸公園は1周800mほどある大きな公園で、いくつかのエリアに分かれていますが、2人が座ったベンチは「ちびっこ広場」というエリアに設置されています。作中と同様、もう少し暖かくなると桜が咲き乱れ、美しい光景になるので、春になってから訪れて、2人の座ったベンチで花見を楽しむのもおすすめです。
公園を出て、スカイツリー方面に真っすぐ進むと、横川交番前という交差点が見えます。その交差点の次の路地を右に入ると、作中では「押上警察署」として登場した「本所警察署」を発見。第1話でたきなと千束が訪れた場所であり、同時に第7話にてテロリストの真島が乗り込み、とてつもない惨劇とリコリスへの宣戦布告が行われた場所でもあります。
押上駅に到着したら、たきなを待つ千束の姿が見えた……
引き続きスカイツリーを目指して、先ほどまで歩いていた大通りに戻り、真っすぐ歩き続けます。その後、京成橋を渡ると、「押上駅」が見えてきます。格子状に組まれた外観が印象的なこの場所は、第4話にて、たきなの下着を買うために、千束とたきなが待ち合わせに使っていたところ。
普段の制服とは違う、おしゃれなファッションに身を包んだ千束が、スマホをいじりながら待っている姿が目に浮かびますね。筆者としては、たきながファッション性ほぼゼロの私服で現れたところも好きでした。ファッションも性格もデコボコなところに、萌えを感じずにはいられませんよね。
同じく第4話にて、真島が銃乱射事件を起こした問題のシーンでも、この押上駅が使われています。少し前までデートの待ち合わせで使っていたハートフルな場所が、突如銃乱射の凄惨な現場にもなるという、日常のすぐ後ろに危険が常にあることを感じさせる象徴的な場所とも言えます。あるいは、百合とシリアスを行き来するリコリコの作風を感じさせる場所と言っても良いかもしれませんね。
押上駅の目の前には、作中では「旧電波塔」として登場した東京スカイツリーと、その下に広がる複合商業施設の「東京ソラマチ」があります。作中では電波塔は折れていましたが、現実ではもちろん直立不動の姿勢を崩しておらず、見上げると首がつりそうになる程の高さです。
スカイツリーの展望台へ向かう場合は、向かって右側の階段・エスカレーターを使うのがおすすめです。屋内に入ると、建物の構造が複雑でどこに向かえば良いのか分からなくなることがあるので、スカイツリーを目指すなら外から上がる方が良いですよ。
右手の階段・エスカレーターを上ると、すぐにスタジオジブリのグッズを販売している「どんぐり共和国」というショップが見えてきます。大きなジジやネコバス、トトロがお出迎えしてくれます。展望台に上る前に、一緒に記念写真を撮るのも良いでしょう。
そのまま階段・エスカレーターを上がっていくと、いよいよスカイツリーのふもとに到着。広場には可愛らしい「カービィカフェ」や、このときはスケートリンクも設営されていました。リコリコだけでなく、ジブリやカービィなど、オタクにうれしい要素満載の場所となっているので、聖地巡礼以外にもかなり楽しめるはずです。
スカイツリーの入り口付近に来ると思い出すのが、第11話にて、真島との決戦を控えた千束がミカに送り出されるシーン。この場所に立ったとき、筆者には、ミカの「ああ、行ってこい」という力強い言葉が聞こえてきましたね。
すみだ水族館に入ると「さかな〜」「チンアナゴ〜」の名言が聞こえてきた……
スカイツリーのエントランスを横目に直進し、外のエスカレーターを上がって5階に到着すると、目の前に「すみだ水族館」が現れます。ここは千束とたきながデートで訪れて、2人でイチャイチャした重要な場所。リコリコのファンなら、間違いなく楽しめるエリアと言えるでしょう。
入ってみると分かりますが、館内はデートにはうってつけの幻想的な空間になっています。ほんのり薄暗い空間に、甘くて優しいアロマの香りが漂っており、千束とたきながイチャイチャしたくなる気持ちも分かるはず。
入館してしばらくすると、作中でも登場した「チンアナゴ水槽」が見えてきます。砂の中からびよーんと体を伸ばしている様子を見ていると、妙に笑えてきます。そして何より、チンアナゴのマネをして、千束が両手を伸ばしている姿が目に浮かんで、笑えてきます。
下の階に降りると、2人が肩を寄せ合って眺めていた「小笠原大水槽」があります。約50種450点の魚が泳いでおり、その迫力には圧倒されます。大水槽の前には2人が座っていたシートも設置してあり、実際に水槽を見ながらイチャイチャしているカップルもいたので、オタク仲間と並んで座りイチャイチャするのも一興でしょう。
また、大水槽の近くには、千束とたきながドリンクを飲んでいたスペースも存在します。寂しげな千束を励まそうと、たきなが立ち上がり「さかな〜」と言って照れながらポーズをきめ、それに応えるように千束が「チンアナゴ〜」と言ってくねくねしていたのが、この場所。2人の距離が一気に縮まった最高のシーンが思い出され、筆者には2人の楽しげな声が聞こえてくるようでした……。
ちなみに、このスペースの横には、「ペンギンカフェ」という軽食やドリンクなど、各種のオリジナルメニューを出してくれるお店があります。アニメを見る限りだと、ほのかに青いドリンクを2人は飲んでいたようなので、ブルーハワイの色が特徴的なペンギンフロートを注文したのではないかと、筆者は勝手に推測しています。
他にも、チンアナゴの形を模したチンアナゴパンなど独特なメニューがあるので、それらのメニューを味わいながら、2人の気持ちに思いをはせてみるのも楽しいかもしれません。
スカイツリーを後にして、千束とたきなが釣り堀を楽しんだ隅田公園へ向かう
すみだ水族館を見終えたら、ソラマチの外に出て、千束とたきなが歩いていた通りを辿るように歩きます。スカイツリー脇にある川に沿うようにして、浅草方面へ進むとコンテナ型のおしゃれなお店が続き、しばらくすると「隅田公園」にたどり着きます。
公園の中を進むと途中で牛嶋神社が見えます。その隣の道を真っすぐ進むと、「魚つり場」という釣り堀に到着します。ここは第9話にて、千束を楽しませようと、たきながお出かけを企画するも、すみだ水族館が閉まっていたため、急遽予定を変更して訪れた場所です。
ひょうたん型の池がある比較的こぢんまりとした場所で、あの個性的な2人がいることを想像すると、かなり目立つような気がします。実際に利用する際は、えさや用具は持参する必要があるようですが、2時間30円で遊ぶことができます。
隅田川を渡ると、松下さんを観光案内した浅草寺や仲見世通りにたどり着く
隅田公園を後にして、隅田川にかかる大きな言問橋を渡り、しばらく歩くと「浅草寺病院」という大きな看板が見えます。それを左に曲がると浅草寺に到着します。
第5話にて依頼人の松下さんに観光案内したとき、千束とたきなが訪れた場所です。すぐ近くには五重塔や仲見世通り、雷門などがあり、聖地巡礼としても観光スポット巡りとしても楽しめるエリアとなっています。
特に夜間は浅草寺周辺がライトアップされているので、独特な雰囲気を味わうことができますよ。公式Twitterにて、たきなが初詣している姿が投稿されていましたが、もしかしたら浅草寺に来ていたのかもしれません。皆さんも、たきなの願いごとを想像しつつ、手を合わせてみてはいかがでしょうか?
さて、今回はリコリコの聖地巡礼として、錦糸町から押上、浅草まで歩いたわけですが、聖地巡礼として楽しめるのはもちろん、飲食店や遊び場、観光スポットなど、あらゆる魅力的な要素が詰め込まれているエリアだと感じました。
また、隅田川を境にして、片方はスカイツリーを中心に現代的に開発されているエリアで、その反対側は浅草寺を中心に江戸の風情が残る昔ながらのエリアになっているという点も特徴的です。現代の都市風景と江戸の情景を行ったり来たりしながら、気軽にタイムトラベル気分を味わえる場所でもあります。聖地巡礼を楽しみつつ、押上・浅草周辺の独特な魅力に触れてみてくださいね。
こちらの記事も要チェック!
関連記事
- ぼっち男の聖地巡礼!『ぼっち・ざ・ろっく!』の舞台・下北沢を歩いてみたら、予想以上に楽しめた件
極度の人見知りで友達がいない、いわゆる”ぼっち”の女の子・後藤ひとりがバンド活動を通して成長していくアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』。メインヒロインが”ぼっち”で”陰キャ”という設定がなかなかに斬新で、独特な魅力を放っています。今回は『ぼっち・ざ・ろっく!』の聖地の1つである下北沢周辺を巡礼してきました。もちろん、”ぼっち”で……。 - 「頭文字D」の聖地巡礼! おすすめの「峠ドライブルート」を紹介 実際に行ってみたら、最高のドライブになった!
車が好きな人なら一度は聞いたことがあるであろう漫画「頭文字(イニシャル)D」。アニメや映画、ゲームにもなるなど人気のあるコンテンツとしても知られています。そんな「頭文字D」の舞台が多く存在するのが、群馬県です。実在する峠を舞台にしているため、親近感を感じるのもこの漫画の魅力といえます。今回は、「頭文字D」の舞台となった峠を巡るドライブルートやおすすめスポットを紹介します。 - Amazonプライムの「バトルアニメ」おすすめ4選 鬼滅の刃、パリピ孔明も! バトル&アクション満載の激熱アニメをピックアップ【2022年最新版】
今回は激熱なアニメをお探しの方に向けて、Amazonプライムで視聴できる「バトル&アクション要素満載なアニメ」をピックアップしました。ハイクオリティーな作品ばかりなので、美しい表現に見とれているうちに、気づいたら朝なんてこともあり得ます。見始めるときは、一気見できるよう時間を十分に確保しておいてくださいね。 - 「2002年に放送開始のアニメ」5選 もう20年経ったの!? と驚いてしまうかも
毎年さまざまなアニメが登場していますが、皆さんは「以前見ていたあのアニメ」の中で、特に心に残っているアニメはありますか? 今回はちょうど20年前、2002年に放送開始のアニメの中から5作品をピックアップしてみました。人によっては「もう20年経ったの!?」と驚いてしまうかもしれません。 - 「アニメコラボの腕時計」おすすめ6選 鬼滅の刃、コナンのコラボモデル! “推し”のデザインを身に着けよう【2022年最新版】
『鬼滅の刃』の大ヒットもあり、近年はアニメファン向けのグッズも充実してきました。文房具や傘をはじめ、さまざまグッズがありますが、ここではアニメとコラボした腕時計を紹介します。今回は『鬼滅の刃』と『名探偵コナン』のコラボ商品をピックアップしました。推しがデザインされたモデルを探して、ぜひ身に着けてみてくださいね。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.