高機能でクールな「バイクジャケット」おすすめ6選 ロングシーズン着られるものから、定番のレザージャケットまで【2023年1月版】
今回紹介するのは秋冬用のバイクジャケットです。防寒インナーの脱着によって長いシーズン着られるものから、定番のレザージャケットまで、全6アイテムをピックアップしました。
バイクジャケット(ライディングジャケット)は、春夏用と秋冬用に大別できます。前者は通気性が、後者は防寒性の優劣が選択のポイント。今回紹介するのは秋冬用のバイクジャケットです。防寒インナーの脱着によって長いシーズン着られるものから、定番のレザージャケットまで、全6アイテムをピックアップしました。季節商品ですので、欲しい人はお早めに!
大屋雄一
モーターサイクル&自転車ジャーナリスト。短大卒業後、好きが高じて二輪雑誌の編集プロダクションに就職し、6年の経験を積んだのちフリーランスへ。ニューモデルの試乗記事だけでもこれまでに1500本以上執筆し、現在進行形で増加中だ。また、中学〜工高時代はロードバイクにものめりこんでいたことから、10年前から自転車雑誌にも寄稿している。キャンプツーリングも古くからの趣味の一つであり、アウトドア系ギアにも明るい。
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防寒の要はレイヤリング、効果的な重ね着で快適なライドを
走行中は全身に風圧を受け続けるほか、ほんの数十分で標高差1000m以上も移動することもあるバイクツーリング。実際の気温差も体感温度差も、他のホビーとは比べものにならないほど大きいため、バイクジャケットには、それに対応する機能が盛り込まれています。
具体的には、秋冬用であれば着脱式の防寒インナーを組み合わせた製品が主流です。気温が上がってきたらインナーを外し、寒くなってきたら取り付ける。発想としては非常にシンプルですが、実に効果的なレイヤリング機能です。中には、アウターに開閉式の開口部(エアインテークやベンチレーションと呼ばれています)を設けて、走行風をジャケット内に通すギミックを採用した製品も。これなら1着で幅広いシーズンに対応できます。
いずれにしても、極寒になると秋冬用ジャケットだけで寒さをしのぐのは困難なので、高機能なアンダーウェアやミドルレイヤーが必要となります。まずは手持ちのウェアを組み合わせて、レイヤリングの効果を試してみてはいかがでしょうか。
体を守ってくれるプロテクター、保護性能に違いあり
欧州では、2018年4月よりライディングウェアが個人用保護具(PPE)とみなされるようになり、バイク用として販売するには一定の基準を満たさなければなりません。これには、生地の引き裂き強度や縫い目強度なども含まれています。日本にはこうした法律がなく、着用が義務付けられているのはヘルメットのみ。とはいえ、万が一のアクシデントを考慮すると、プロテクターの有無はチェックしておくべき項目と言えるでしょう。
ジャケット用のプロテクターの装着部位は、肩、肘、背中、胸部の4カ所で、全て標準装備している製品もあれば、胸部のみ別売りなどのパターンもあります。欧州のCE規格に適合したプロテクターは、耐衝撃性能の違いでレベル1とレベル2があり、レベル2の方がより保護性能が高くなっています。
警視庁の調べによると、二輪死亡事故における損傷主部位のトップは頭部で、それに次ぐのが胸部です(出典:警視庁)。よって、最近は胸部プロテクターを採用、もしくは装着可能とするジャケットが増えてきました。実際の着用率はまだ低いですが、命を守るためにもぜひ装着を検討してみてください。
レザーは冬向きというイメージが強い一方、防寒性は低め
さて、ライダーが着るジャケットといえば、革ジャンを思い浮かべる人も多いことでしょう。確かに現在も根強い人気はありますが、残念ながら主流ではありません。レザーにおける最大のメリットは耐引き裂き強度で、転倒してアスファルトの上を滑ったとしても、簡単には穴が開いたり破れたりしません。また、防風性に優れているのも長所です。
一方、デメリットとしては、重量やメンテナンス性の悪さが挙げられます。ナイロンなどの化繊と比べるとやはり重くて硬いので、体に馴染むまで動きづらいという欠点があります。また雨にぬれたまま放置すると硬化したり、汗などが原因で変色したり、カビが発生したりすることも。そして秋冬用としての欠点は、レザー自体が冷えやすいことです。
とはいえ、愛車がクラシック系やクルーザー系(アメリカン)で、レザージャケットを合わせたいという人もいるでしょう。その場合はレイヤリングを工夫したり、袖口や襟元からの隙間風を防ぐ各種アイテムを組み合わせたりすることで、防寒性は高まります。多少の痩せ我慢もバイク趣味の醍醐味です。ぜひ挑戦してみてください。
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RSタイチ「モンスターオールシーズンパーカ(RSJ726)」
トップバッターは、RSタイチの「モンスターオールシーズンパーカ(RSJ726)」です。複数配置されたフラップ付きポケットや、右にオフセットされた前合わせのファスナーなど、ミリタリーテイストに仕上げられています。
オールシーズンの名の通り、防寒インナーやネックウォーマー、フードは着脱可能で、暖かい季節のライディングにも対応。肩と肘にはCE規格レベル1のプロテクターを、背中にはフォームパッドを標準装備し、胸部にはプロテクター取り付け用のアタッチメントも。表面の撥水加工や各部のリフレクターなど、ライディング用としての機能に一切の妥協はありません。
デイトナ「コットンウインタージャケット(HBJ-062)」
オガワ(ogawa)とのコラボテントを発売するなど、近年はキャンプギアにも注力している、バイク用品総合メーカーのデイトナ。「HBJ-062」は、火の粉が飛んできても穴が開きにくい、コットン100%の生地を表地に使用しており、バイクジャケットでありながらたき火も楽しめるという製品です。
ポケットやループが充実しているので、ペグやハンマーをぶら下げるなどキャンプ用のアウターとしても使い勝手が良いです。肩、肘、背中にはソフトプロテクターを標準装備するほか、胸部にはプロテクター用ポケットも設置。各部のエアインテークやベンチレーションによって、幅広いシーズンに対応できるのも美点です。
コミネ「プロテクトソフトシェルウィンターパーカ(JK-5792)」
コストパフォーマンスに優れたオリジナル製品を、多数ラインアップしているコミネ。カジュアルなデザインの「JK-5792」は、保温性を有する防風ソフトシェル素材を表地に使用。着脱可能な防寒インナーと、アウターの開閉式エアインテークにより、幅広いシーズンに活躍するのが特徴です。
肩、肘、背中、胸部にはプロテクターを標準装備し、要所にはリフレクターもレイアウト。バイクジャケットに見えないカジュアルな雰囲気ですが、安全性に関しては万全の体制を整えています。
ヤマハ発動機「ガルジャケット(YAF76-K)」
1947年に創業したバイク用アパレルメーカーのクシタニと、バイクメーカーのヤマハがコラボしたジャケットを紹介します。「ガルジャケット(YAF76-K)」は、伸縮性に優れるソフトシェル素材を表地に使用しているのが特徴で、肩と肘にはCE規格レベル2の新型プロテクター、背中にはソフトパッドを標準装備しています。
前合わせには止水ファスナーを、裾の内側には巻き込み風の侵入を防ぐストームガードを採用。着脱式の防寒インナーは防風伸縮素材を使用しており、単体でも着用することができます。左肩と背中に入るメーカーロゴが、ヤマハファンの心をがっちりと掴むことでしょう。
ラフ&ロード「N-1RボアウインタージャケットFP(RR7691)」
1982年に横浜でタイヤ専門ショップとして創業し、のちにバイク用品総合メーカーへと発展したラフ&ロード。ツーリングライダーを中心に幅広く支持されています。「RR7691」は、米海軍が採用するN-1デッキジャケットの雰囲気をジャケットに落とし込んだ製品で、特徴的な襟のボアは取り外し可能です。
表地は防風素材なので冷気の浸入をシャットアウトしてくれ、高機能な中綿が優れた保温性を発揮します。肩や肘、背中、胸部にはプロテクターを標準装備し、袖や身頃のサイドには、走行風によるバタつきを軽減する調整タブを設けています。シンプルなデザインなのでバイクから降りたあとも悪目立ちせず、コーディネートの幅が広いのが魅力的です。
デイトナ「ダブルライダースジャケット(DL-003)」
最後にレザージャケットを紹介しましょう。デイトナではコストパフォーマンスに優れたレザージャケットを多数ラインアップしており、「DL-003」は革ジャンの定番ともいえるダブルライダース仕様となっています。革のスペシャリストが選んだ、柔らかくて傷の少ない牛革をぜいたくに使用し、乗車姿勢に合わせた立体裁断と合わせて、すぐに体に馴染むのが特徴です。
別売りのSAS-TECプロテクターを収納するためのポケットや、着脱可能な中綿入りのインナーベスト、表面の撥水加工、そして走行中のズリ上がりを防ぐパンツジョイントなど、ライディングに必要な機能が余すところなく盛り込まれています。クラシカルな雰囲気のバイクと合わせるのにぴったりな1着と言えるでしょう。
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