ワークマンの“高機能ウェア”が低価格な理由とは 今後の値上げなどについて、広報さんに聞いてみた
さまざま商品の価格が上昇する中、作業服や安全靴の専門店チェーン「ワークマン」は、一部製品の価格改定を実施するものの、「業界最安値は死守する」と宣言しています。今回は、ワークマン広報さんに低価格の秘訣をうかがいました。
さまざま商品の価格が上昇する中、作業服や安全靴の専門店チェーン「ワークマン」は、一部製品の価格改定を実施するものの、「業界最安値は死守する」と宣言しています(出典:ワークマン)。
ワークマンはプロ向けの衣料だけでなく、一般向けのアウトドア衣料なども手がけ、Fav-Logでも取り上げています。なぜあれだけの機能性を保ちながら、価格を抑えることができるのでしょうか。今回は、ワークマン広報さんに低価格の秘訣をうかがいました。
川崎 さちえ
フリマアプリ・ネットオークションの専門家。2004年、夫が子育てのために会社を辞めたのをきっかけにヤフオク!(当時はヤフー!オークション)を始める。経験を積みながら独自のノウハウを構築。2014年にフリマアプリをスタート。NHK「あさイチ」をはじめとした多数の情報番組に出演し、経験に基づいた実践型のフリマアプリやオークションの魅力を伝えている。また節約や時短が大好きで、安くて便利なアイテムに興味あり。よく利用するのはダイソー。
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ワークマンの高機能ウェアが低価格な理由
――ワークマンのウェアは、「FLAME-TECH(フレイムテック)防融」や「耐久はっ水」、「REPAIR-TECH(リペアテック)」、「洗えるフュージョンダウン」など、機能性の高さが魅力です。しかしそのような高機能ウェアを、なぜ2000〜3000円台で展開できるのでしょうか。
ワークマン広報部担当者(以下、広報):低価格で商品を販売できる理由はいくつかありますが、商品の生産を工場の閑散期に大量にオーダーしていることが大きく関係しています。
「ワークマン」や「ワークマンプラス」、「#ワークマン女子」など、全国に1000店舗以上(2023年12月時点)を展開しているので、大量発注が可能となっています。
――他に工夫されていることはありますか?
広報:製品開発をする際、先に販売価格を決めてから製品作りに取り掛かるのも、工夫の1つです。
――私もワークマンユーザーの1人ですが、気になるのは今後の値上げについてです。
広報:一部製品の価格改定は予定していますが、「#ワークマン女子」で新規出店を拡大し、売上向上に努め、業界最安値を死守します。
“爆売れダウン”「リペアテック洗えるフュージョンダウン」シリーズの誕生秘話
――ワークマンには多くの人気商品がありますが、秋冬ウェアの1つ「リペアテック洗えるフュージョンダウン」シリーズは特に人気があります。どのような経緯で誕生したのでしょうか?
広報:「リペアテック洗えるフュージョンダウン」シリーズは、2022年に計55万点を販売したヒット商品です。この商品は、屋外で作業する現場職人のお客様から「暖かい防寒のダウンが欲しい」という要望をいただいたのがきっかけで、開発に着手しました。
ダウンは暖かい反面、作業をするときに邪魔になるような動きにくさがあります。そこで、ダウン同様の暖かさをキープしながら、ダウン使用量を約半分抑えた「フュージョンダウンプラス」を開発。着膨れを防ぐことで、作業の邪魔になりにくいダウンジャケットとなりました。また、ストレッチ素材も採用しています(フーディーなど一部の商品に採用)。
――「リペアテック洗えるフュージョンダウン」シリーズは、自宅での洗濯も可能です。
広報:屋外で作業をしていると、どうしてもアウターが汚れてしまいます。クリーニングに出すと手間や時間、そしてお金もかかってしまうので、自宅で洗濯できるようにしようと考えました。
特に「フュージョンダウンプラス」は、水に強い機能繊維を使用しているので、洗濯後は乾きやすく、そして綿の偏りを防ぐことができます。冬場でも気軽に洗濯していただけます。
――また製品名にある通り、「リペアテック」も注目の機能です。
広報:「リペアテック」とは、生地に空いた針穴を自己修復する機能です。作業現場などでダウンジャケットを着ていると、穴が空いてしまう場合があり、そうすると中の羽毛が吹き出してしまいます。
しかし「リペアテック」機能を搭載することで、羽毛が吹き出して作業を妨げることを防ぐことができます。
このように、「リペアテック洗えるフュージョンダウン」シリーズは、従来のダウンの問題点を解決する商品となっています。
「プロアイテム」も「デザイン」も、とことんこだわる
――現在力を入れているジャンル、シリーズなどについて教えてください。
広報:作業服や工具など、職人のお客様が使う「プロアイテム」は、やはり力を入れています。特に、スタイリッシュな作業服を展開する「PRO CORE(プロコア)」は、シリーズ累計販売点数が200万点超の大人気シリーズとなっています。
――また新たな取り組みとして、9月に新業態の「Workman Colors」を銀座にオープンしました。その位置づけや今後について、教えてください。
広報:ワークマンの商品は機能性を追求したものが多いのですが、お客様は機能性はもちろんのこと、実は情緒的で衝撃的な「かわいらしさ」「かっこよさ」を求めている場合が少なくありません。
そこで「Workman Colors」は“シン、ジブン色。”をコンセプトに、普段使いやファッションコーデなど、デザインの部分を全面に強調したお店になっております。
性別や年齢に関係なく幅広いお客様に利用していただきたいと考えています。
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