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【自作でWindows 11対策】「自作PCパーツ」もし買うなら……「PCケース」編【2025年10月版】(1/4 ページ)

Windows 11が動作するPCを自作するなら……ライターが選んだパーツを紹介します。今回は「PCケース」編。

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 Windows10のサポート終了の時が来てしまいました。筆者が仕事でも趣味でも使用しているPCは現行OSであるWindows 11のサポート外となってしまい、対策は喫緊の課題です。Windows 11対応のPCを新たに購入するのが一般的ですが、せっかくですから現在でも使用できるパーツを流用しながら、久々に自作PCに挑戦したいと思います。

 今回はWindows 11が動作するPCを自作・再構築するにあたって、切迫した状況にある筆者自身が、どのような理由で、どのようなパーツを選んだのか、候補にあがったパーツの中から「PCケース」について紹介します。

森坂光郎

森坂光郎

古の「ケータイ雑誌ライター」。フィーチャーフォン時代の終焉とともに、守備範囲をIT・ガジェット・パソコン・AV家電など広範囲に拡大。趣味はゲームとアニメ・仮面ライダー・アメコミ映画などの鑑賞。好きな音楽はクラシックロックとネオアコ。

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PCケースの常識は大きく変化?

 Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了しました。これ以降、Microsoftからのセキュリティ更新プログラムやテクニカルサポートが提供されなくなり、ウイルス感染や情報漏えいのリスクが高くなってしまいます。そのため、Windows 11へのアップグレードまたはWindows 11搭載PCへの買い替えを検討し、早急に対策することが必要です。

 Windows 11にアップグレードする際の要件は、1GHz以上で2コア以上の64ビット互換プロセッサまたはSoC、4GBのメモリ、64GB以上のストレージ、DirectX 12以上のグラフィックス──などといったもの。メモリやストレージは増設可能ですし、グラフィックスカード(グラボ)はそれ自体の交換で済みます。つまり、この中で最もネックとなるのはCPUです。筆者のPCのCPUは「Core i7 6700」で、第6世代のもの。Core iシリーズは第14世代で終了しており、現行モデルは「Core Ultra」のシリーズ2。また、Windowss 11に対応するのはインテル製CPUでは「第8世代以降」とされており、筆者のものは古すぎてどうしようもありません。よくこれまで10年近くも問題なく使えていたものです。

 CPUは何世代か経るごとに差し込むソケットが変更となっているので、筆者がCPUをWindows 11対応のものにするには、マザーボードの交換も必要です。さらに最近のPC構成では、電源ユニットの要求スペックも大きくなっており、筆者の500W電源ではもはや時代遅れで、できれば850W程度にパワーアップしたいところ。筆者がPCを自作し始めた数十年前は、電源ユニットはPCケースとセットであるのが基本でした。現在は電源ユニットもシステム構成に見合った電力のものに変える必要があり、PCケースのほうも電源ユニット交換を前提としたものに変更する必要がありそうです。

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MSI MAG FORGE 110R(出典:Amazon

 といったいきさつから、筆者はまず「ガワ」であるPCケースのチョイスから始めなければなりません。以前のPCケース内の電源ユニット取り付け位置は、上部の背面側が基本でしたが、現在は下部が一般的で、ファンの向きを下側にするのが主流のようです。また、PC内のエアフローを向上させるような、冷却効率を追求できるものが好まれるようです。

 ファンに関しても以前はPCケースに付属しているもので十分でしたが、ファンの増設を考慮したPCケース選びが大事となっているようです。もちろんデザインも進化しており、PC内部を見せるような、アクリル板などを使用したモデルも多くなっています。

久々の自作者にも優しい「初心者向け」モデル|MSI MAG FORGE 110R

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MSI MAG FORGE 110R(出典:Amazon

 筆者の使用しているPCは、実際には完全な自作PCではなく、マウスコンピュータの「NEXTGEAR i650BA3-SP」にSSD交換やHDD増設、メモリ増設、グラボ交換などを行い、パワーアップしながら使ってきたもの。その前はNECの格安なサーバPC「Express 5800」(なんと2010年当時1万3900円)をゲーミング向けにグラボ増設などをして使っていました。純粋な自作をしていたのはそれ以前で、かれこれ15年超、ゼロからの自作はしていません。ですので、ケース選びは「初心者用」とされるものから見ていきたいと思います。

 AmazonでPCケースをチェックしていると、大手PCパーツメーカー、MSI製の「MAG FORGE 110R」が目に留まりました。「初心者向け」と記載されており、「Amazonおすすめ」の印もついています。Amazonでの価格は2025年10月24日時点で5980円(税込、以下同)と非常にリーズナブルです。

 電源ユニット取り付け位置は下部前面。効果的なエアフローを生み出すように最適化されており、フロントメッシュ構造を採用、最大6台のファンを搭載できます。フロント・トップ共に240mmサイズの水冷クーラーに対応。リアには標準で120mmアドレサブルRGB(ARGB)ファンを搭載しています。

 ケース内部は最大で長さ330mmのグラフィックスカードや、高さ160mmまでのCPUクーラー、奥行き200mm(HDDトレイ取外時)までのATX電源に対応。ケースサイドにはアクリルパネルを採用しており、内部を美しく見せることができます。パネルの取り付け/取り外しは簡単に行うことができるので、パーツの交換もスムーズにできそうです。前面にUSB 3.2 Gen 1 Type-Aポートを備えているのも便利そうです。

おじさんにはうれしい「5インチベイ」搭載|Cooler Master MasterBox MB600L V2

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Cooler Master MasterBox MB600L V2(出典:Amazon

 電源ユニットの位置やエアフロー最適化、アクリルパネルの採用といったところが、昔のPCケースと今のトレンドとの違い。しかし1点、筆者にとっては見逃せないポイントがあります。それが5インチベイの有無です。5インチベイは、主に光学ドライブを取り付けるためのもので、CDやDVDを使用するのであれば欠かせないものです。この5インチベイを備えたPCケースはあまり一般的ではなくなっているようです。

 最近では、OSやソフトウェアのインストールにCD・DVDを使用するシーンはまずありませんが、配信されていない古い映像や音楽を楽しむのには必須のデバイス。外付けタイプのドライブを使用すれば問題はないのですが、どう考えても邪魔ですし、差し替えも面倒。何よりも普段使用しないでいるとドライブ自体を紛失する心配があります。

 CPUクーラーの大手、Cooler Masterの「MasterBox MB600L V2」は、そんな筆者にはありがたい5インチベイを備えたPCケースです。ヘアライン加工の質感を引き立てる絶妙なダークカラーに、Cooler Masterのミニマルなロゴを配したフロントパネルがエレガントなデザインで、「光らないケース」を求めるユーザーには人気のようです。

 電源ユニットの位置に合わせて、PSUシュラウドの上部に通気口が設けられており、電源ユニットのファンを上下どちらの向きにしても取り付けることができるほか、ファンレスタイプの電源ユニットも搭載可能。ケース全体で最大6基の冷却ファンを搭載できるほか、フロント・トップ・リアの各部に水冷ラジエータを取り付けることもできます。Amazonでの価格は9071円(2025年10月24日現在)となっています。

「いかにも」なトレンド自作PCが目指せる|CORSAIR 3500X ARGB Tempered Glass

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CORSAIR 3500X ARGB Tempered Glass(出典:Amazon

 「自作PC」の画像を検索すると、フロントやサイドから内部が見えて、やたらと内部が光っている画像が多数ヒットします。ゲーミングPCにおいてそれはより顕著で、ゲーミングマウスやキーボードなども妙に光るものが多くなっています。筆者がPCを自作し始めたころには考えられない仕様ですが、当時の蛍光灯や電球に取って代わった「LED」の進化・普及によって、こういった楽しみ方もできるようになったと考えられます。

 メモリなどでも人気のPCパーツメーカー、CORSAIRの「3500X ARGB」は、フロントと左サイドに強化ガラスパネルを備えたピラーレス構造を採用したPCケース。マザーボードでコントロールできるARGBファンを標準搭載しており、豊かなドレスアップを楽しめます。

 サイド、トップ、電源部に最大10基のファンを搭載可能。標準でマザーボードのARGBコントロールに対応したRS120 ARGB 120mmファンを3基搭載。最大360mmの水冷用ラジエーターにも対応しており、見た目にこだわるだけではなく、冷却性能も充実しています。

 大型のグラフィックスカードや空冷CPUクーラーに対応可能な、余裕のある内部デザインを採用。別売りの「iCUE LINKシステム」に対応しており、iCUE LINKケーブルを想定したケーブルフックを備え、内部のケーブルの取り回しをスムーズにすることも可能です。Amazonでの価格は1万5209円(2025年10月24日現在)となっています。

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