RPMパッケージからのインストール

 RPMパッケージからインストールする方法を解説しよう。RPMパッケージからのインストールは、rpmコマンドを実行してインストールするため非常に簡単だ。

 まずは、RPMパッケージを手に入れよう(ダウンロードしよう)。どこから入手するかにも経路があり、基本的にはredhat.comやturbolinux.co.jpなど、使用しているディストリビューション元が配布しているものを利用するのがよい。しかし、http://www.rpmfind.net/などのサイトでRPMパッケージを検索してもよいだろう。

 RPMパッケージは、ディストリビューションごと、OSのバージョンごとに用意されているため、異なったものを利用しないように注意したい。異なるディストリビューションのRPMパッケージを使うと、インストール先や利用するライブラリが違うために正しく動作しなくなる可能性がある。

 また、RPMパッケージにはレッドハットなどのディストリビュータが提供しているものと、個人や組織が提供しているものの2種類がある。基本的にディストリビュータが提供しているものは、ディストリビューションに付属のApacheをアップデートするのが安心だ。

 本稿の執筆時現在(2002年8月)では、Red Hat Linux 7.x用に、次のApacheのRPMパッケージが提供されている。

バージョン RPMファイル
Red Hat Linux 7.3 apache-1.3-23-14.i386.rpm
Red Hat Linux 7.2 apache-1.3.22-6.i386.rpm
Red Hat Linyx 7.1 apache-1.3.22-5.7.1.i386.rpm

 ここでは、Red Hat Linux 7.3にapache-1.3-23-14.i386.rpmをインストールする方法について説明する。


Red Hat Linux 7.3までに標準で含まれるApacheにはセキュリティホールが存在するため、そのまま利用してはならない。必ず提供されているRPMパッケージにアップデートするか、ソースからApache 1.3.26以降をインストールしなければならない。詳細は、こちらを参照のこと。

 RPMパッケージのインストールは、ソースコンパイルからの方法に比べ極めて簡単だ。rootユーザーとしてログインし、rpmコマンドを使って操作するだけでよい。利用している環境にApacheがインストールされていないのであれば、次のように「i」オプションを付けてrpmコマンドを実行する。

■新規インストールの場合

# rpm -ivh apache-1.3.23-14.i386.rpm

 既にインストールされているApacheをアップデートするのであれば、次のようにしてrpmコマンドを実行する。どちらかが分からない場合、またはrpm-qaで調査する手間を惜しむのであれば、日ごろから-Uvhオプションを常用してもよいだろう。

■アップデートインストールの場合

# rpm -Uvh apache-1.3.23-14.i386.rpm

 アップデートインストールの場合には、既存のファイルに上書きされることになるが、後述するhttpd.confファイルなど設定ファイルは上書きされないので安心してよい。

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