●passを使用したルールを作成

 では次に、ルールヘッダを変更してアラート以外を使用したルールを作成してみよう。

・外部ネットワークからのWebサーバへのアクセスは記録しないためのルール

 外部ネットワークから、Webサーバへのアクセスを全て記録しないためのルールを作成するには、ルールヘッダはalertではなく、passとする。以下は前述したルールと同じだ。

pass tcp $EXTERNAL_NET any -> $HTTP_SERVERS $HTTP_PORTS

 上記のようなルールを作成して、実際にテストしてみよう。passを利用する場合には、いままでと違い、Snortの起動時に必ず「-o」オプションを指定する。-oオプションはalertの前にpassをチェックするためのオプションで、これを指定することで、「Pass|Alert|Log」の順番となる(通常はAlert|Pass|Log)。

# cd /etc/snort
# vi test.rules ←snort.confで新規に作成したルールセットを読み込む設定をしておく

pass tcp $EXTERNAL_NET any -> $HTTP_SERVERS $HTTP_PORTS

そのあとSnortを起動する。

#/usr/local/bin/snort -Ddo -A fast -c /etc/snort/snort.conf -u snort -g snort
       ↑-oオプションをつけて起動

 これで、さきほどの/phfを含むアクセスを行ってみよう。Webアクセスに対してのアラートは記録されないはずだ。このように、記録したくないものはpassを利用してルールを作成するわけだ。

●logを使用したルールを作成

・アラートは出力せずログとして記録するルール

 次にlogを利用してみよう。これはさきほどに例としてあげたルールで、ルールヘッダをalertからlogに変更しただけのものだ。変更することによりalertは出力されず、ログディレクトリにのみ記録される。

log tcp $EXTERNAL_NET any -> $HTTP_SERVERS $HTTP_PORTS (msg:"warez access";flags:A+; uricontent:"/warez";)

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