完全なるコントロールを可能にするSubSeven

 SubSevenは1999年5月に発見されたトロイの木馬で,現在クラッカーたちに最も人気があるバックドアだ(写真1)。コラムで解説されている「Leavesワーム」が,SubSevenの仕込まれたコンピュータをターゲットとしていることからも,その人気の高さ,そして感染しているコンピュータの多さがわかるだろう。

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写真1■ SubSevenの公式サイトはhttp://subseven.slak.org/にあり,誰でもがダウンロード可能だ

 SubSevenは,サーバプログラムをトロイの木馬としてターゲットコンピュータに送り込む(図1)。バックドアが開かれれば,SubSevenのクライアントソフトで遠隔操作を行う。これはBackOrificeやNetbusでも同様だ。

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図1■送り込まれたバックドアを利用して,遠隔操作やファイルののぞき見などが行われる

 トロイの木馬として送り込むファイル(サーバプログラム)は,サーバのエディット機能を用いれば,名前,アイコンの変更などにより,画像ファイルやセキュリティアップデートファイルなどを装うことが,簡単にできるようになっている。

 サーバプログラムの対象となるOSはWindows9x/Me/NT/2000だが,現在Macintosh用のサーバプログラムも作成されている(ただしWindowsとの互換性はいまのところない)。クライアントソフトはWindows用,Macintosh用それぞれがあり,MacintoshからSubSevenの仕込まれたしたWindowsコンピュータをリモート操作することも可能だ(写真2)。

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写真2■Macintosh用のSubSevenクライアント

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