●Viralatorのインストール

 WebサイトよりViralatorを適当なフォルダへダウンロードして解凍を行ったあと,viralator.cgiを/var/www/viralatorに移動する。最新バージョンはViralator-0.9pre2となっている。なお,Vilaratorインストール後のディレクトリ構造は図2のようになる。

$ wget http://viralator.loddington.com/downloads/viralator-09pre2.zip
$ unzip viralator-09pre2.zip
Archive:viralator-09pre2.zip
inflating: viralator-09pre2.cgi
$ cp viralator-09pre2.cgi viralator.cgi
# cp viralator.cgi /var/www/viralator

図2■Viralatorの配置図
-
/var/www/
    |
    −/viralator−viralator.cgi
         |−/downloads
            |−viralotor.log

 解凍とコピーが終了したら,vilarator.cgiを編集する。

# vi /var/www/vilarator/viralator.cgi

として,以下の項目を変更しよう。今回はアンチウイルスソフトとしてSophos Antivirusを利用するので,「$antivirus="INOCULATE"」から「$antivirus="SOPHOS"」へ書き換える。

$default_lang = "en"; #Possible values "it", "en" or write your own lang!
$antivirus="INOCULATE"; #Possible values: INOCULATE, AVP, RAV, ANTIVIR,
# MCAFEE, SOPHOS, TREND
↓
$default_lang = "en"; #Possible values "it", "en" or write your own lang!
$antivirus="SOPHOS"; #Possible values: INOCULATE, AVP, RAV, ANTIVIR,
# MCAFEE, SOPHOS, TREND

 またここでは,viralatorの初期設定とは違い,ダウンロードしたファイルを一時的に保管する場所は/var/www/viralator/downloadsへ変更しているため下記のように書き換える。もし,他へ設定を変更したい場合は,viralator.cgiの該当項目を編集する。

$downloads = "/var/www/html/downloads";
↓
$downloads = "/var/www/viralator/downloads";

 続いて,「download」ディレクトリの作成と,ユーザーおよびグループの設定を行う。

# mkdir /var/www/viralator/downloads
# chown viralator.viralator -R /var/www/viralator
# chown viralator.viralator -R /var/www/viralator/downloads

・CGIのパーミッション設定

 最後にViralatorのパーミッションを「755」に指定する。

# chmod 755 /var/www/viralator/viralator.cgi

以上でインストールは終了だ。

・Viralatorの実行テスト

 ViralatorのWebサイトでは,テスト用に「Eicar test virus exe」および「Eicar test virus zipped」がダウンロードできるようになっているので,これを用いてviralatorのテストを行う。ブラウザのプロキシ設定をローカルサーバおよびポートで設定した上で実際にダウンロードを行い,正常に動作するかを確認しよう。

・ブラウザでのプロキシ設定

写真1
写真1■Internet Explorerの「ツール」−「インターネットオプション」を開き,「接続」タブにある「LANの設定」ボタンをクリックする

写真2
写真2■「ローカルエリアネットワーク(LAN)の設定」画面が表示されたら,「プロキシサーバー」にある「詳細設定」ボタンをクリックする

写真3
写真3■「プロキシの設定」で「HTTP」の欄に設定したサーバのアドレスとポートを入力する

 ダウンロードを開始すると,ポップアップウインドウで状況が表示される。ウイルスが発見されると写真4のような画面になり,問題がなければ写真5のように表示され,ダウンロードが開始される。

写真4
写真4■
ダウンロードしようとしているファイルにウイルスが発見されると,このように表示される

写真5
写真5■
問題がなければ上記のようにダウンロードが開始される。ダウンロードが終了したら,「Close Window」をクリックしてウィンドウを閉じよう

 複数のコンピュータを利用しているのであれば,プロキシサーバを通すことで,ダウンロードと同時にウイルススキャンを行うことが可能になる。

 今回はアンチウイルスソフトの導入と,プロクシサーバと連携したウイルススキャンについて紹介した。Viralatorは複数のコンピュータでインターネットを利用しているユーザーには,便利なツールとなるだろう。

 次回はアンチウイルスソフトを利用した,QmailなどのMTAに配信されたメールに,ウイルススキャンを行う方法などについて紹介しよう。

[TTS,ITmedia]

PREV 5/5