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Chapter 2:Component Object Model

head1.gif 2.4 COMコンポーネントの実装と利用

 では,Visual Basicで簡単なCOMコンポーネントを実装してみることにする。ここで作成するCOMコンポーネントは,Table 2-1のようなものとする。

Table 2-1 作成するCOMコンポーネント

プログラムID

Samplecom.comtest

備えるメソッド

AddValue(vl As Long)

指定した値を現在保持している値に加える

備えるプロパティ

Value As Long

値を設定もしくは取得する

attenticon.gif ここでは,プログラムIDに“Samplecom.comtest”という名前を付けたが,プログラムIDは,ほかのCOMコンポーネントと重複しないように割り当てることが望ましい。もしプログラムIDが“Samplecom.comtest”であるCOMコンポーネントをインストールしようとしているコンピュータに,すでに“Samplecom.comtest”というプログラムIDのCOMコンポーネントがインストールされているならば,インストールされていたCOMコンポーネントは新しくインストールしたものと入れ替わってしまう。そういった意味で,プログラムIDはほかのCOMコンポーネントと重複することがないように,製品名や会社名などを含めたものを利用することが推奨される。

 このCOMコンポーネントは,1つの値を保持して,ある値を加算することができるようにしたCOMコンポーネントである。たとえば,List 2-1のように使われることを前提にしている。

 COMではなく,一般的なプロシージャとしてTable 2-1に示したプログラムを実装するのであれば,List 2-2のようになるであろう。

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