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Chapter 2:Component Object Model

head2.gif 2.4.2 Visual BasicによるCOMコンポーネントの利用
 では,作成したCOMコンポーネントを使ってみよう。COMコンポーネントを使うには,作成したCOMコンポーネントを参照設定し,COMオブジェクトを実体化して呼び出せばよい。

 手順は,次のようになる。

1) 参照設定する

 まず,参照設定する。Visual Basicのメニューから[プロジェクト]−[参照設定]を選ぶと,[参照設定]ダイアログボックスが表示される。このダイアログボックスには,先に作成したCOMコンポーネントが表示されるはずである。COMコンポーネントの名前は,COMコンポーネントの開発時に[プロジェクトのプロパティ]ダイアログボックスに[プロジェクトの説明]として入力した文字列である(Fig.2-22)。

Fig.2-22 参照設定

fig2-22.gif

 参照設定したのち,オブジェクトブラウザを使って,そのCOMコンポーネントを参照してみると,実装したメソッドおよびプロパティが表示されるはずである(Fig.2-23)。

Fig.2-23 オブジェクトブラウザを使ったCOMコンポーネントの参照

fig2-23.gif

2) 呼び出す

 参照設定が終わったら,あとは呼び出して利用するだけである。それには,NewキーワードもしくはCreateObject関数を使ってCOMオブジェクトを実体化すればよい。

 たとえば,Fig.2-24に示すフォームで,[設定]ボタンを押したときにはValueプロパティに値を設定し,[加算]ボタンを押したときにはAddValueメソッドを呼び出して値を加算して結果を表示する,というプログラムを作成すると,List 2-6のようになる。

Fig.2-24 サンプルフォーム

fig2-24.gif

 List 2-6の実行結果は,Fig.2-25のようになる。正しくCOMオブジェクトが実体化され,メソッドを呼び出したりプロパティを参照したりすることができていることが確認できると思う。

Fig.2-25 List 2-6の実行結果

fig2-25.gif

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