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Chapter 9:既存DNSとの統合 〜BINDとの相互運用〜

9.2.1 Microsoft DNSサーバーの設定
●セカンダリサーバーの設定
 最後に,BINDを動作させるDNSサーバーのNSレコードを登録する。この設定は,active.dsl.localゾーンと1.168.192.in-addr.arpaゾーンの両方に対して追加する必要がある。設定の方法は,「9.1 既存のDNSサーバーからMicrosoft DNSサーバーへと移行する」で説明したとおりである。

 ここでは,active.dsl.local.ゾーンを例に,具体的な設定を説明する。[DNS]管理ツールで[前方参照ゾーン]を展開し,[active.dsl.local]を右クリックして[プロパティ]を選択する。[ネームサーバー]パネルを開き,BINDのDNSサーバーであるpc98.active.dsl.localを追加する(Fig.9-6)。

Fig.9-6 セカンダリサーバーの追加
fig.9-6

 デフォルトの設定では,ゾーン情報に変更があった場合,セカンダリサーバーであるBINDにDNS NOTIFYパケットが送信される。このパケットは,ネームサーバーの一覧に列挙されているサーバーすべてに送信される。DNS NOTIFYパケットをサポートしていないサーバーが存在する場合は,DNS NOTIFYが送信されないようにしなければならない。DNSサーバーの設定を変更することにより,DNS NOTIFYパケットを送信するサーバーを指定することができる。送信されるサーバーを変更するには,ゾーンのプロパティを表示し,[ゾーンの転送]パネルを開いて[通知]ボタンを押し,通知を送信したいDNSサーバーを設定する(Fig.9-7)。なお,[ゾーンの転送]パネルでは,ゾーン転送を許可するサーバーを設定することもできる(ゾーン転送が許可されていない場合,nslookupユーティリティでlsコマンドを使用することはできないので注意してほしい)。

Fig.9-7 ゾーン転送の設定
fig.9-7

 これで,Microsoft DNSサーバーの設定は完了である。

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