Directory design 1... ディレクトリ容量の見積もり
属性の容量
Table 3に示すのは,オブジェクトに属性を追加したとき,1属性あたり増加する容量である。
Table 3 属性のデータサイズ
属性種別 | 1属性あたりの増加サイズ |
文字列属性(10文字の場合) | 100バイト追加 |
X.509 v3証明書 | 1657バイト追加 |
アクセス制御エントリ(ACE) | 80バイト追加 |
バイナリデータの格納 | そのファイルサイズ+バッファ分 (バッファ:ファイルサイズの25%) |
たとえば,2000人のユーザーに5つの文字列属性(1属性あたり10文字とする)を設定し,OUを20個作成した場合,データサイズは次のように見積もることができる。
((3600バイト+(5属性×100バイト))×2000ユーザー+(1100バイト×20OU)
=約8.3Mバイト
ユーザーがX.509による証明書を使って暗号化通信する場合,取得した証明書はActive Directoryに格納される。このときの増分は1657バイトである。
また,オブジェクトにアクセス権限を設定した場合にも,1件のACEあたり80バイト増加する。わずか80バイトとはいっても,OUのなかに複数のオブジェクトが格納されている場合には,OUに対して設定したアクセス権限が,そのOUの配下にあるすべてのオブジェクトに継承されるため,案外馬鹿にはできない。
以上のように,Active Directoryでは,何かを設定すればそれに比例してディレクトリの容量が動的に拡大してゆくことになる。
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