企業目標やビジネス戦略を実現するために設定した具体的な業務プロセスをモニタリングするために設定される指標(業績評価指標:performance indicators)のうち、特に重要なものを指す。
経営戦略では、まず命題となる「目標」を定め、次にその目標を具体的に実現するための「手段」を策定し、その手段がきちんと遂行されているかどうかを定量的に測定する「指標」を決める。この目標を「戦略目標」、手段を「CSF(主要成功要因)」、指標を「KGI(重要目標達成指標)」、「KPI」と呼ぶ。
KGIがプロセスの目標(ゴール)として達成したか否かを定量的に表すものであるのに対し、KPIはプロセスの実施状況を計測するために、実行の度合い(パフォーマンス)を定量的に示すものである。KGI達成に向かってプロセスが適切に実施されているかどうかを中間的に計測するのが、KPIだといえる。
一般的に利用されるKGIとしては「売上高」「利益率」「成約件数」などがあるが、これに対して「引き合い案件数」「顧客訪問回数」「歩留まり率」「解約件数」などがKPIとなり、これを日次・週次など一定期間ごとに実績数値を計測し、プロセスの進ちょくを管理する。
CSF/KGI/KPIを使った経営手法として注目されているのがバランスト・スコアカード(BSC)だ。BSCは企業活動を(1)財務的視点、(2)顧客の視点、(3)社内ビジネス・プロセスの視点、(4)学習と成長の視点の4点で評価する。この4分野において戦略目標やCSF、KPIを設定し、モニタリングを繰り返して経営全体を把握する。BSCの業績評価指標は、先行指標と結果指標の2つに大別される。
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関連リンク
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