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もう、そろそろ? 携帯型ビデオプレーヤーの選び方特集:ポータブルAVプレーヤー(1/2 ページ)

「もう、そろそろかな?」〜買う側も売る側もそう捉えているのが、携帯型ビデオプレーヤーだ。実際にどういうシーンで、何に使うのかという疑問はつきまとうが、“見せびらかし”用途や、なんだかんだで購入意欲を刺激されてしまう。

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 「もう、そろそろ?」。

 買う側も売る側もそう捉えているのが、携帯型ビデオプレーヤーではなかろうか。冷静に考えると、実際にどういうシーンで、何に使うのかという疑問はつきまとうものの、“見せびらかし”用途や(実際自分でもそういう面はあるし)なんだかんだで、購入意欲を刺激されるのは確かだ。

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 MDやCDプレーヤーといった従来製品が存在するミュージックプレーヤーとは異なり、まったく新たな用途・需要を掘り起こさねばならない分野ゆえに、急速な拡大は望めないはずだが、それでも結構な数の製品が登場してきている。

 このジャンルでは従来、SDやメモリスティックなどメモリカードを利用して、MPEG4やそれに準ずるような高圧縮ビデオ形式に対応した製品が主になっていた。遡ると、2002年春に発売されたシャープのポータブルMPEG4プレーヤー「MT-AV1」あたりが始まりということになるだろうか。

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2002年春に発売されたシャープの「MT-AV1」

 この時点ですでに、3型TFT液晶ディスプレイ搭載でMPEG4ビデオおよびMP3オーディオの再生ができ、しかも、単体で内蔵メモリ+SDカードへのMPEG4録画が可能だった。価格も4万円前後だったから、2年以上も経っているのに、メモリカード採用製品に関しては(記録・再生品質を除けば)あまり状況は変わっていないかもしれない。しかし、ここへきて少し変化は出てきている。

 ご承知のとおり、ミュージックプレーヤーでハードディスク採用製品へと主体が移行したことを受け、ビデオプレーヤーでも同様の流れになっているのだ。

 音楽を扱う製品なら、大容量化は収録曲数の増加につなげて捉えられる場合が多い。自分の音楽ライブラリをすべて入れておけ、「外出先でも自宅でもコレ1台でOK!」となる。一方、動画を扱う場合は、もともと膨大な個数のファイルを持ち歩くとか、所有ファイルをすべて入れておくという使い方はあまりしない。なので、大容量が使えるのなら、高圧縮ファイルでなくても入るという方向に捉えられる。つまり、高ビットレートMPEG4、あるいはMPEG2に対応した高画質タイプのプレーヤーが中心になりつつあるわけだ。

 その代表的製品となるのが、ソニーの「HMP-A1」。20Gバイトのハードディスクを内蔵し、MPEG1/2/4ビデオ、MP3/WAVオーディオに対応する。画面は3.5型QVGAカラー液晶で、表示品質も美しい。デザインやインタフェースもソニーらしく、ユーザーの購入満足度は高いに違いない。音楽再生やJPEG映像閲覧といった機能も決してオマケではなく、十分に実用的だ。

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 価格は6万円弱とそれなりにするが、内容がともなっているので、ほかの製品と比較して割高とは思わない。短所を挙げるとすれば、プレーヤーへ転送された音楽および動画は暗号化されて専用フォルダに収められ、ほかのPCへコピーしたり、元のPCへも戻せないという点。ソニーゆえに著作権保護に配慮した結果だろうが、使い勝手が落ちることは否めない事実だ。

 以前から発売されていたソニーのビデオプレーヤー「VA-HVP20」では、ビデオの転送を行うのに「Giga Pocket」を搭載したバイオ、もしくはバイオ テレビチューナーユニット(PCGA-UTV10)を接続したバイオノートが必要だったが、「HMP-A1」では接続先のPCは他社製品でも特に問題はない。

 NHJの「MPM-201」も、同様にハードディスクを内蔵したビデオプレーヤーだ。再生可能なビデオ形式はMPEG4(DivX)のみでMPEG2には対応しないが、MPEG4録画もできるのが大きな特徴。付属するクレイドルにアンテナを接続すれば、テレビ録画が可能という寸法だ。クレイドル装着時には付属リモコンでの操作もできる。

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 また、本体にはSDやコンパクトフラッシュのスロットも装備しているので、デジタルカメラと一緒に持ち歩き、いわゆるフォトストレージとして利用するのもいいだろう。ハードディスク容量は30GBで、さらに60Gバイトモデルの「MPM-202」(本体カラーはブラック。MPM-201はシルバー)もラインナップされている。ただ、難があるとすれば液晶画面で、サイズは3.5型と十分だが、表示品質は「HMP-A1」と比較すると見劣りする。

 システムトークスの「ムービービジョンAV USB2-MVA」も単体でのMPEG4ビデオ録画が可能な製品だ。搭載している2.5型液晶はサイズの面でも品質の面でもやや物足りないが、面白いのは、オプションのハードディスクユニット「MVA-OP20HD」(1.8インチ/容量20Gバイト)を装着できる点。本体ではCFカードのみ利用可能だが、ハードディスクユニットという選択肢が用意され、その分、用途は広がる。

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 一方、アールダブリューシーの「Arex PocketMX」シリーズは、単3乾電池駆動で2万円台の破格で登場した初代「Arex PocketMX」、3.5型液晶搭載でクレイドルも付属する「Arex PocketMX typeP」、録画機能を追加した「Arex PocketMX PVR」まで、次々に製品をリリースしている。すべてメモリカード(SD/MMC)タイプだが、その分、いずれも低価格で概して小型軽量に収まっている。

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